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コラム

2021/11/01
学生と日々接する中で感じていることや思いなど、
毎年3人の東海大学の教員がそれぞれの視点からつづるリレーエッセイ。

3年半を振り返って

海洋学部海洋生物学科 中山直英 助教


私は2018年の春に清水校舎に着任し、はや4年目の秋が過ぎようとしている。この3年半はまさに「あっという間」だった。

着任当初、空の研究室に入ったときのことが、昨日の出来事のように思い出される。その部屋は、今や1万点をこえる魚の標本に占拠されており(私の専門は魚類の分類や多様性)、一点一点を採集・入手して標本作製に費やした労力を思い返すと、彼らの存在自体が3年半という期間を実感させてくれる。

もう一つ、時の流れを感じさせてくれるのは、学生の存在だ。今年の4年生は、私の着任と同じタイミングで大学に入り、3年半をともに過ごしてきた、東海大学のいわば「同期」だ。入学時には幼さが残っていた彼らも、今や成人を経て大人になっている。間近で見てきた学生の成長を思い起こすと、なんとも言えない気持ちになる。

大学教員になり、自分の言動が学生の興味や将来に少なからず影響を与えていると実感し、身が引き締まることがある。これは、自分の経験を思い起こしてもそうであるし、大学教員となった現在だから意識する場合もある。

自分の経験を振り返れば、大学の講義や実習で学んだことが、専門分野の選択や進路を決定づけたのは明白だ。また、指導教員を含め、当時大学に在籍されていた教員から、多くの刺激や多大な影響を受けたのも間違いない。

一方、現在の私の研究室では一昨年度から卒業研究生を受け入れているが、彼らが大学を受験したのは私が本学に着任する前だった。つまり、彼らは私のことを入学後に初めて知ったことになる。大学での講義や実習などを通じ、私の研究分野に興味を持ち、配属希望を出してくれた。

3年半を清水で過ごし、教員生活にはだいぶ慣れてきたが、日々自分の力不足を感じている。担当する講義・実験・ゼミなどでは、内容や指導方法に改善の余地があり、着任前まで経験のなかった教務に関しては、同僚の教職員にまだまだ頼りきりだ。

この春からは専任教員となり、学位取得後から肩書についていた「特任」「任期付」の文字がようやく外れた。これからは腰を据えて教育研究活動に取り組んでいけそうだ。教員としての能力向上を図りつつ、引き続き学生の教育に力を注ぎたい。

(筆者は毎号交代します)

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