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コラム

2024/07/01
学生と日々接する中で感じていることや思いなど、
毎年3人の東海大学の教員がそれぞれの視点からつづるリレーエッセイ。

サックスという趣味を続ける②

生物学部海洋生物学科 野坂 裕一 講師

前回はサックスの音の出る仕組みや大御所サックス奏者の紹介、ジャズ曲の練習を宣言しました。今回は、サックスについて少し深掘りしてみたいと思います。

 

皆さんがサックスと呼ぶこの楽器の正式名称は「サクソフォーン」といいます。アルファベットでは「Saxophone」と記載しますので、これが省略されて「Sax」と一般的には呼ばれています。サックスは吹奏楽で使用される管楽器の中で最も新しい楽器で、1840年代にベルギーのアドルフ・サックスによって発明されました。楽器全体が金属製であるため、金管楽器と思われがちですが、実は木管楽器で、リコーダーのように指でキーを押さえて音程を変化させます。

 

サックスの種類は全部で7つあります。低い音が出る順に、コントラバス、バス、バリトン、テナー、アルト、ソプラノ、ソプラニーノサックスですが、これは、他の楽器と比較するとかなり種類が多いのです。たとえば、クラシックで使用される弦楽器はコントラバス、チェロ、ビオラ、バイオリンの4種類しかありません。サックスの種類が7つもあるのはなぜでしょうか? その理由は、ズバリ、サックスの演奏可能な音域が狭いからです。

 

バイオリン、チェロなどの弦楽器、サックスと同じ木管楽器のクラリネットが4オクターブ弱の音域を演奏可能であるのに対し、サックスは3オクターブ弱しか演奏できません。1種類のサックスで吹くことができる音域の狭さを補うために、種類を増やし、演奏できる音域を延ばしていったと言われています。

 

サックスの中でもジャズで使用する頻度が高いのはテナーサックスやアルトサックスで、テナーサックスは前回紹介したソニー・ロリンズのアルバム『サキソフォン・コロッサス』のジャケットにも描かれています。また、テナーサックスやアルトサックスの音域は人間の声と同じくらいであることも利用頻度が高い理由の一つでしょう。

 

話題は変わりまして、現在練習中の『セント・トーマス』です。少し吹けるようになりましたが、まだ発表できるほどではありません。引き続き練習したいと思います。(筆者は毎号交代します)

野坂裕一(のさかゆういち)

1985年北海道生まれ。北海道東海大学工学部2007年度卒。北海道大学大学院環境科学院修了。博士(環境科学)。17年度から生物学部に着任し、21年度から現職。札幌キャンパス吹奏楽部の部長教員を務める。

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