News:研究
2021年5月1日号
選手の強さを科学的に分析
【スポーツ医科研×駅伝チーム】
陸上競技学会で優秀発表賞

スポーツ医科学研究所の丹治史弥助教が、2月23日から3月2日にオンデマンド形式で実施された「日本陸上競技学会大会」で優秀発表賞を受賞した。

陸上競技部駅伝チームのアドバイザーも務める丹治助教は、同学会で「箱根駅伝出走選手と非出走選手のエネルギー代謝能力の比較」について発表。同研究は、毎年1月に開催される東京箱根間往復大学駅伝競走に出場した選手と出場できなかった選手の最大酸素摂取量(VO2max)やランニングエコノミー(一定の速度で走る際に必要となるエネルギー消費量)を計測し、大学生トップ長距離選手のパフォーマンスとの関係を明らにしたもの。

「日本の長距離界では科学的視点での研究が十分に行われてきませんでした。『箱根から世界へ』をスローガンに掲げている箱根駅伝も例外ではありません」と丹治助教。そこで、スポーツ医科学研究所の宮崎誠司所長や駅伝チームの両角速駅伝監督(体育学部教授)、西出仁明ヘッドコーチ(同准教授)、栗原俊コーチ(大学院体育学研究科2年=当時、現・付属甲府高校教諭)の協力のもと、昨年12月から1月にかけて湘南校舎15号館にある共同実験室などで9人の箱根駅伝出場選手(箱根群)と7人の非出走選手(非箱根群)のデータを調査した。

その結果、5000メートルや1万メートルを走るトラック競技ではVO2maxの優劣がパフォーマンスを決定する結果となった一方で、各区間20キロ近い距離を走る箱根駅伝では、消費エネルギーの少ない、低燃費な走りが重要であることがわかった。

丹治助教は受賞を受けて、「東海大学には素晴らしい研究環境だけでなく、日本を代表するアスリートが数多くいます。恵まれたフィールドを生かして、今後もさまざまな研究を展開していきたい」と抱負を語っている。

 
(写真上)15号館にある共同実験室などで選手の走力を測定
(写真下)丹治助教