研究
2025/11/01
生物学部と大学院生物学研究科が10月2日に、札幌キャンパスでFD研修会「学部および大学院の教育や研究における教員の学際性と国際性の向上」を開いた。
今回は、生物学分野の研究成果を教育へ還元し、学際的な視点を共有することを目的に、今年4月から生物学部生物学科に着任した岩井宏暁教授が講師を務め、教員23人が参加した。
日本学術振興会特別研究員の経歴を持つ植物生理学・園芸学が専門の岩井教授は、「植物細胞壁と金属の相互作用～力学的特性の変化～」をテーマに講演＝写真。植物の成長や環境適応において細胞壁が果たす重要な役割を解説し、「花粉管の成長や分裂組織など、細胞間の接着と柔軟性が求められる部位でペクチンが特に重要な役割を果たしている」と説明。植物細胞壁の研究の食品産業や農業分野への応用についても紹介した。
質疑応答では、細胞壁を構成するペクチンの機能などに関する質問が多数上がり、岩井教授が一つひとつ丁寧に回答。最後に、「ペクチンは植物の構造を支えるだけでなく、環境への適応にも深く関わっています。基礎研究の積み重ねが、将来の産業や環境課題の解決につながる可能性があります」とまとめた。
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