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研究

2025/07/01

【医学部】グローバルな視点を持つ医師育成に向け

海外2大学と学術協定締結

60年の歴史に“新たな章を” タイ・KMITLと学生交換

KMITL医学部との調印式。前列右から濱本副学長、木村学長、大上医学部長、アナン氏

 

医学部では、国際的な視点で医学・医療に対応できる医師の育成を目指し、海外の大学医学部との積極的な交流を推進している。

 

6月4日には、タイ・モンクット王ラカバン工科大学(KMITL)医学部長のアナン・スリキアトチョーン氏らが、伊勢原と湘南の両キャンパスに来訪。学生交換協定の調印式が行われた。

 

東海大学では1965年に初めて同大学の留学生を受け入れて以降、理工系学部を中心に多彩な交流活動を展開。約60年にわたり、国境を越えた教育・研究活動のパートナーとして緊密な関係を構築している。

 

2016年に創設された同大医学部とは、東海大の「タイ保健医療研修」で医学生がキャンパスや授業を見学するなどの交流を続けてきた。今回の協定は、これまでの活動を発展させることを目的としている。

 

当日は、調印式に先立ってアナン氏らが伊勢原キャンパスを見学。医学部付属病院の渡辺雅彦病院長、医学部の川田浩志副学部長らと、双方の医学教育や研究の現状について意見を交わした。

 

湘南キャンパスでは、木村英樹学長、濱本和彦副学長(教育担当)、大上研二医学部長らが一行を歓迎。調印式では木村学長が、「絆を深められることを大変うれしく思います。共に新しい章を始めましょう」とあいさつし、大上学部長が、「このパートナーシップが、学生と教員にとって貴重な経験をもたらすと信じています」と期待を語った。

 

アナン氏は、「本協定は、双方の学術の進展と医療人材の育成における重要な一歩であり、両国のヘルスケアシステムの持続的な発展を促進すると考えています」と述べ、大上学部長と協定書にサインを交わした。

 

教育・研究・臨床の発展へ 台湾・成功大学との連携強化

6月10日には、台湾・国立成功大学医学部と学術交流協定を締結。同大医学部主任教授の阮俊能氏らが伊勢原キャンパスを訪れ、調印式に臨んだ。

 

同大学は、1931年に創立。83年に医学部を創設して以降、付属病院や臨床医学センターを併設して高度医療の提供や最先端の医科学研究を展開しており、東海大医学科の教員とも共同研究を進めている。

 

今回の協定は、教育・研究・臨床におけるさらなる連携促進と相互の発展を目指すもの。学生の交換留学をはじめ、教員や研究者の派遣、研究交流が計画されている。

 

成功大学医学部の阮氏(前列左から2人目)と

大上医学部長(同3人目)が協定書にサイン

当日は、大上学部長、吉川隆博副学部長(看護学科教授)、大学院医学研究科の穂積勝人研究科長らが阮氏らを出迎え、双方の医療や医学教育について情報交換した。

 

調印式では大上学部長が、「医学分野における強固な協力関係の構築を楽しみにしています」とあいさつ。阮氏は、「相互の発展と国際医療への貢献を目指し、連携を促進したい」と語り、協定書にサインを交わした。

 

医学科の国際交流委員長を務める加藤裕幸准教授は、「今回協定を結んだ2大学とも充実した教育環境を整えており、多くの学生に留学に挑戦してほしい」と期待を語る。伊勢原教育計画センターの濵田昌史センター長(医学科教授)は、「医学科ではアメリカやデンマーク、韓国などの大学と連携し、派遣留学や海外研修を展開しています。今後もグローバルな視点を持った医師の育成を目指し、多様な学びの機会を設けていきます」と話した。

 

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