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スポーツ

2024/05/01

【静岡翔洋高女子野球部】激戦勝ち上がり選抜準V

夏の日本一へ技術磨く

決勝も先発した垣崎選手。「変化球が入らず、

直球で押していこうと考えましたが、

強豪相手には通用しなかった。

もっとレベルアップしたい」

創部から4年、高校日本一まであと一歩――付属静岡翔洋高校女子硬式野球部が、3月21日から4月7日にかけて埼玉県・加須きずなスタジアムなどで開催された全国高校選抜大会に出場。接戦を制して5試合を勝ち抜き、初めて決勝に進出した。前回王者の神戸弘陵学園高校に1―9で敗れたが、今後につながる経験を積んだ。

 

1回戦でウェルネス連合に16―0、5回コールドで勝利すると、2回戦では新田高校に11―10、3回戦では優勝候補のクラーク記念国際高校に5―4でサヨナラ勝ちと、共に延長8回タイブレークを制した。準々決勝で秀岳館高校に7―5、準決勝では蒼開高校に5―1で勝利。弓桁義雄監督(静岡翔洋高中等部教諭)は、「創部当初から“笑顔で日本一”を掲げ、試合を重ねるごとに成長しています。いつも楽しそうに野球と向き合い、応援したくなるのが彼女たちの魅力。今大会中に滞在した宿舎の人たちもスタンドに駆けつけてくれました」と笑った。 

 

大会を通じて好調を維持した打線は、弓桁監督が以前から親交のあった元PL学園高校野球部監督の中村順司氏から2カ月に1回程度、指導を受けたことが大きい。「球を上からたたく感覚が身についてきた」と弓桁監督は要因を語る。1番・井戸穂花選手(3年)を中心に足も絡めた攻撃で得点を奪ってきた。「私たちはあくまで挑戦者。引くことなく攻める翔洋の野球で勝ちたい」と井戸選手。チームはエース垣崎瑠依選手(2年)の、3回戦から3試合連続完投といった活躍もあり、夏の全国高校選手権大会も含め、初めてベスト16の壁を越えた。

 

決勝でも俊足を生かしてホームを踏んだ

井戸選手

東京ドームを舞台に行われた決勝では、昨年度の選抜と選手権の2冠を達成した神戸弘陵高に初回から4点を奪われる苦しい展開に。それでも、5回に井戸選手の四球と盗塁、川満芽衣選手(3年)の適時打で、今大会無失点の相手から1点をもぎ取った。弓桁監督は、「決勝は無失策で、1点取れたことも収穫。選手たちは全国の決勝を戦った経験値を得て、次こそ日本一になるんだという目標ができた」と語る。宮茉夢主将(同)は、「準優勝という結果に満足せず、技術を磨いていきたい」と夏を見据えている。

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