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2020年7月1日号
“タテジマ”に恥じないチームを
【静岡翔洋高女子硬式野球部】1年生3人でスタート!

付属静岡翔洋高校にこの春、学園で初めて女子硬式野球部が発足した。同校は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて休校していたが、6月1日から授業を再開。女子野球部も2日 から練習を開始している。同中等部野球部を2度の全国制覇に導いた弓桁義雄監督(静岡翔洋中教諭)の指導のもと、「東海大学と付属校野球部伝統のタテジマのユニホームに恥じないチームをつくる」と意気込む1期生3人を追った。

「根性があって、何事にも意欲的。何より野球を楽しんでいるのが彼女たちの魅力」(弓桁監督)

校舎から自転車で20分ほどのところにある中等部野球場(旧東海大学第一高校グラウンド)のレフトスタンド裏。保護者も協力して小石や雑草を丁寧に取り除いて整備し、技術家庭科教員の弓桁監督が手作りしたベンチが並ぶ”ホームグラウンド”に、選手たちの明るい声が響く。

メンバーはソフトボール部出身の斉藤美咲選手と軟式野球経験者の岡村妃菜選手、バレーボール部出身の中村めい選手の3人。練習は週5、6日、キャッチボールやノック、打撃練習で2時間程度、汗を流している。

「全国大会で勝ちたい」 一歩ずつ歴史を刻む

「父の影響で物心がついたころから野球が身近だった」という斉藤選手は、「弟が静岡翔洋中野球部で弓桁監督に教わっていることもあり、その指導を受けて自分もプレーをできるのならと入部を決めた」。初代主将を任され、「部を一からつくる貴重な経験ができている。毎日が楽しい」と笑顔を見せる。

岡村選手は女子野球部のある県外の高校への進学も考えていたが、中学時代に対戦した静岡翔洋中野球部の弓桁監督が指揮する女子野球部の発足を知り入部を決意。高校では野手から投手に転向し、「走り込みの成果もあり、体力がついてきた。ゴロの捕り方など一から 教えてもらって勉強になっている」と語る。

東海大野球部出身の父と幼いころからバッティングセンターに通っていたという中村選手は、唯 一の初心者だが、のみ込みが早く、打撃練習では快音を響かせる。「キャッチボールがいちばん好き。最初は2人が投げる 速いボールが怖かったけれど、やっと狙ったところに投げられるようになってきた」と笑う。

女子野球の競技人口は増加傾向にある一方で、高校の女子硬式野球部は全国で40校弱と少ない。その受け皿にしようと創部が発表されてから半年。すでに来年度の入学に向けて、県内外から多くの問い合わせがあるという。

11人そろえば、春の全国高校女子選抜大会、夏の全国高校女子選手権大会への出場が可能になる。弓桁監督は、「多くの人に支えられ、応援されているのを感じています。まだおぼつかないところもありますが、“全国大会に出て勝ちたい”と言う彼女たちと一緒に、新しい歴史を刻んでいきたい」と先を見据えている。

 
(写真上)学園で初となる女子硬式野球部の1期生(左から)斉藤選手、岡村選手、中村選手
(写真下)トスバッティングに励む斉藤選手。トスを出す弓桁監督は変化球も交える高度な指導を展開