研究
2023/02/01
説明会に出席した（左から）酒井氏、穴井所長
後藤教授、八木氏
海洋学部の後藤慶一教授が富士通株式会社との共同研究で、超音波AI技術を用いた非破壊による冷凍マグロの鮮度評価に世界で初めて成功。昨年12月21日に静岡キャンパスを拠点に、オンラインも併用して報道陣向けに研究成果説明会が開かれた。
冷凍マグロの品質を判別するには尾の断面を熟練者が目視で確認する「尾切り選別」による破壊的検査が主流で、タイミングや場所、検査者が限定されている。後藤教授らは、冷凍マグロの超音波検査が可能な周波数帯を発見した後、鮮度不良の検体では中骨からの反射波が特徴的であるという点に着目。正常検体と鮮度不良検体の波形データなどをAIに学習させることで鮮度の判定に成功した。
説明会には、富士通研究本部人工知能研究所の穴井宏和所長、同研究所自律学習プロジェクトの酒井彬氏、後藤教授と水産学科研究員の八木雅文氏が登壇。マグロのブランド化に向けた研究や、具体的な実験の内容、研究の成果を語った。また、後藤研究室で用意した冷凍マグロを用いたデモンストレーションも実施。質疑応答では、報道陣からビジネスとしての展望や他の水産物への応用の可能性といった質問が寄せられた。
なお、この研究は12月22、23日に広島市で開催された電子情報通信学会の超音波研究会で発表された。
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