研究
2020/11/01【医学部医学科】画期的な発想とアプローチで
医学部医学科の三上幹男教授(専門診療学系産婦人科学)らの研究グループが、(株)LSIメディエンスの田辺和弘氏と共同で、卵巣がんを早期に発見できる新たな診断システムを開発。成果をまとめた2本の論文が8月21日、国際医学雑誌『Can cers』オンライン版に掲載された。
卵巣がんは発見時に進行している場合が多く、約200人に1人が死に至る予後不良のがん。死亡率を低下させるためには早期発見が不可欠といわれている。
現在は、単一分子(タンパク質)に対する抗原抗体反応を基本とした分子測定をはじめ、血液などの体液に含まれるマイクロRNAや血中循環腫瘍DNA(がん細胞から血液中に漏れ出したがん由来のDNA)を測定して診断されているが、検診に用いることができる腫瘍マーカーは開発途上にあり、より精度の高い診断法の開発が待ち望まれていた。
三上教授らは、既成概念を打破する発想とアプローチで新規腫瘍マーカーの探索と診断法の研究を開始。液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)による「網羅的血清糖ペプチドスペクトラ解析(CSGSA:シースジーサ)」を開発した。
CSGSAは、血液中の糖タンパク質を糖ペプチドに分解・濃縮してLC/MSに投入し、卵巣がん陽性の場合に高い値(ピーク)を示し、かつ再現性のある約2000種の糖ペプチドを抽出して分析するシステム。抽出したすべてのピークデータを患者間で比較し、単一の腫瘍マーカーを同定するとともに個々の病態を判別できる=図1参照。
さらに、CSGSAに統計学的解析法(OPLSDA法)や人工知能(深層学習)を応用し、2000種のピークデータを2次元バーコードに変換後、パターン化(色付け・可視化)して初期卵巣がんを診断する2つのアルゴリズムの開発にも成功した=図2参照。
三上教授は、「1滴の血液から早期かつ確実に卵巣がんを発見できれば、検診の負担を軽減し、卵巣がんで亡くなる女性を減らすことができます。CSGSAによる診断の精度をさらに向上させ、臨床試験に取り組んでいきたい」と語った。
(写真上から)
▼三上教授
▼【図1】血液中の糖タンパク質を糖ペプチドに分解・濃縮し、LC/MSを用いて2次元に展開して個々の糖ペプチドのピークデータを取得。1人あたり約2000種類のデータを抽出し、特殊な統計学的手法を用いてがん患者と健常者を比較し、血液で選別する
▼【図2】図1のようにして得た1人あたり約2000種類のデータを2次元バーコードに変換した後、従来の卵巣がんマーカー値で色付けし、同バーコードをAIに読み込ませてがん患者と健常者を選別
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