研究
2020/10/01【医学部医学科】
医学部医学科基盤診療学系先端医療科学の柿崎正敏特任助教と幸谷愛教授らの研究グループが、B型肝炎ウイルス(HBV)の慢性化のメカニズムを解明。「HBV感染細胞から放出される細胞外小胞は、HBV感染マウスモデルにおいてHBV排除を抑制する」と題した論文が8月28日、国際的な学術誌『Journalof Biological Chemistry』オンライン版に掲載された。
同研究は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構の肝炎等克服緊急対策研究事業「B型肝炎に関する病態生理の新たな解明に基づく制御法開発」の採択を受けて進められている。
HBVは肝臓に感染して肝炎を引き起こし、慢性化(持続感染)により肝硬変や肝がんを発症する。慢性化すると、感染細胞を排除するための免疫応答に障害が生じることがわかっているが、障害発生の仕組みは解明されていない。
研究グループは、がん細胞や免疫細胞などさまざまな細胞から放出されて全身の細胞に情報を伝達する細胞外小胞(EVs)に着目。ハイドロダイナミックインジェクション法(生体内に直接、短時間でDNAを導入する方法)でHBVに感染させたマウスモデルを用いた実験により、HBV感染細胞由来のEVsを投与すると、肝臓の細胞内のHBVが排除されずに残存することを明らかにした。
また、ウイルスを攻撃して除去する役目を持つCD8+T細胞の働きを阻害する免疫チェックポイント因子PD―L1が、免疫機能をコントロールする樹状細胞の膜上に増加することも確認。さらに、HBV感染細胞由来のEVsが肝臓から骨髄に取り込まれ、EVsを取り込んだ骨髄細胞が腸管に集積しやすくなることも突き止めた。
幸谷教授は、「B型肝炎の慢性化の仕組みの一端が明らかになりました。この成果は、B型肝炎の病態解明や慢性B型肝炎の新規治療法開発につながるものと考えています」とコメント。
柿崎特任助教は、「EVsを取り込んだ骨髄細胞が腸管に集積する原因や、集積した細胞が腸管に与える影響とそのメカニズムを分子レベルで解明するのが今後の課題です。現在はHBVの増殖を抑える薬しかありませんが、HBVを完全に排除できる薬や治療法の開発を目指して研究を続けたい」と意欲を語った。
(写真)柿崎特任助教(左)と幸谷教授
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