スポーツ
2024/02/01陸上競技部駅伝チームが1月2、3日に、東京・大手町から箱根・芦ノ湖間で開催された東京箱根間往復大学駅伝競走(10区間/217.1キロ)に出場。総合10位以内に与えられる次大会のシード権獲得を目指すも、総合11位(11時間1分52秒)であと一歩届かなかった。
両角速駅伝監督(スポーツプロモーションセンター教授)は、「非常に悔しい結果だが、下級生も多く出場するなど、まだまだ発展途上のチーム。この1年間選手たちは努力を重ね、大きく成長してくれた」と振り返った。
今年度のチームがスタートした当初は、故障に苦しむ選手やハーフマラソンをはじめとした長い距離のレースを経験していない選手が多かった。一方で、スローガンに「復活の狼煙〜返り咲け東海〜」と掲げた。選手層の底上げを図り、2024年度以降の上位進出を目指して一歩目を踏み出そうという思いを込めたという。
越陽汰駅伝主将(体育学部3年)や渡邉彩冬主務(同4年)らを中心に、寮生活や練習前のウオーミングアップを見直し、チームの土台づくりを徹底。夏合宿で充実したトレーニングに励んだ選手たちは、5000メートルや1万メートルで着実に自己ベストを更新していった。
故障者も減り、10月の箱根駅伝予選会では、初めてのハーフマラソンに挑む選手も多い中、出場した各選手が事前の設定タイムを守って本戦進出を決める。箱根駅伝直前には、1万メートルの平均タイムが出場23チーム中4位になるまでに飛躍を遂げた。
「大きな財産」を手に新たな一歩踏み出す
右肩上がりに成長を続けたチームだったが、目標だったシード権獲得にはわずか70秒及ばなかった。各区間の選手たちは前半からリズムよくペースを刻んだ一方、両角監督は「最後の800メートル付近での失速が続いてしまった」と課題を挙げた。西出仁明ヘッドコーチ(SPC准教授)は、「中継所が近づくたびに前を行く選手に離されてしまい、次のランナーはまず1つ前のランナーに追いつくために序盤からエネルギーを使ってしまった。"負の連鎖"が続き、実力を発揮できなかった選手が多かった」と分析した。
長距離区間が続く箱根駅伝ならではの難しさを痛感した選手たちだが、指導陣は「この経験ができたことが来季につながる」と口をそろえる。両角監督は、「長距離を走るレースへの対応力や冷静な判断力など課題は明確。自分に足りなかったものを知ることは、成長を続ける選手たちにとってこれ以上ない財産になる」と前を見据えた。選手たちも、「箱根の借りは箱根で返す」「この悔しさを忘れずに練習の強度を上げたい。来年度は上位に進出します」と意気込みを語っている。
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