研究
2023/05/01文明研究所主催の公開シンポジウム「人文学における身体性をめぐって」が、3月20日に湘南キャンパスで開かれた。学問領域を超えた身体性研究に関する問題意識の共有などを目指して企画されたもの。東海大学の教員3人による研究報告とパネルディスカッションが行われ、対面とオンラインにより多数の教職員らが聴講した。
初めに、文明研の山本和重教授(文学部)が、20世紀における身体性研究の視点・方法の学問分野単位での自覚的継承や共有といった開催の主旨を説明。続けて、「歴史学における身体性重視の系譜―柳田史学・国民的歴史学・社会史研究・オーラルヒストリー―」と題して講演し、民話学研究からオーラルヒストリー研究に至る経緯や、歴史学における身体性の意義、課題について解説した。文明研の田中彰吾所長(文化社会学部教授)は、「認知科学における身体性―これまでとこれから―」をテーマに、認知科学が身体性認知科学へと展開した経緯や、昨今の同領域の研究に関する課題、方向性について語った。ティーチングクオリフィケーションセンター(TQC)の斉藤仁一朗講師は、「模擬授業場面における身体知と理論的理解の関わり―『リフレクション』概念に注目して―」と題し、教職課程の授業を例に、身体知と理論学習の関係について考察。最後に、文明研の篠原聰准教授(TQC)の司会で、報告者が「身体性と言葉」「理論知と実戦知・身体知」を巡りディスカッションした。 ※所属は当時
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