特集
2023/03/01こんな商品や空間が“あったらいいな”を形にする――昨年7月から実施されてきた課題解決型研究コンペティション「建築都市学部版 ものづくり学生サミット2022in 湘南」の表彰式が、1月28日に湘南校舎で行われた。企業から出題された3つの課題に対し、学生たちがグループを組んで企画を提案。計20作品の中から課題ごとに最優秀賞、優秀賞、奨励賞が発表され、表彰状が贈られた。
こんな商品や空間が“あったらいいな”を形にする――昨年7月から実施されてきた課題解決型研究コンペティション「建築都市学部版 ものづくり学生サミット2022in 湘南」の表彰式が、1月28日に湘南校舎で行われた。企業から出題された3つの課題に対し、学生たちがグループを組んで企画を提案。計20作品の中から課題ごとに最優秀賞、優秀賞、奨励賞が発表され、表彰状が贈られた。
同コンペは、企業から出題される実務や将来に向けた課題などに対して、学生の自由な発想や柔軟な思考、日々の学習成果を生かして、実践的で実効性のある解決策を提案するもの。2014年度から工学部の活動として始まり、過去2年間はコロナ禍の影響で実施が見送られていた。
今年度、建築都市学部の新設を機に再開され、建築学科と土木工学科の学生を中心に66人が参加。2~6人のグループを組み、昨年7月にオンラインで行われた説明会で発表された、「自分の住みたい家」(株式会社東栄住宅)、「アルミ形材を使用した自分空間を作ろう!」(サンアルミ建材株式会社)、湘南校舎に近い秦野市内の「ガレージ付き空き家リノベーション」(秦野市議会議員・吉村慶一氏、ユーミーらいふ、秦野市役所)の中から課題を選択。月に1回程度、企業の担当者と意見交換しながらアイデアをまとめてきた。
12月10日に湘南校舎で開かれた最終報告会では、グループごとのプレゼンテーションとポスターセッションが行われた。空き家を改修してサウナとテラスを設ける、長方形の小さなアルミ板をつないで四方を囲むテレワーク空間を作り出す、ガレージで秦野市特産の野菜を販売し、レンタルキッチンも貸し出す……実地調査を重ねる中で見えた地域の課題や自身の思い、コロナ禍で変わった生活様式への対策など、さまざまな案が並んだ。
企業の担当者からは、「社会課題やニーズに対応するアイデアを発表してもらい、参考になりました」「地元に根差した企業なので、地域の問題点を解消する内容が多く、大変うれしい発表でした。企画内容を見直し、しっかりと審査したい」といった声が上がった。
学生たちは、「授業課題は自分の中にあるものをいかに形にしていくかが大切ですが、今回は相手のニーズにどう応えるか、希望を落とし込んでいくかが難しかった」「企業の課題に取り組むのは責任も大きく、とても新鮮な経験でした」と口々に話していた。
企業の目線で審査 経験を今後につなげる
1月の表彰式では岩﨑克也学部長が、「ものづくりサミットは企業の方の目線で評価していただける画期的な企画で、大学のプロジェクトの中でも社会性のある試みです。入賞の有無にかかわらず、やりきったことに自信を持って、今後も取り組んでください」と語りかけ、全員に修了証を授与。その後、テーマごとに各賞が発表された。
サンアルミ建材の課題で最優秀賞を受賞した安藤昴さん(工学部3年)は、「グループの4人は構造や環境、材料など日々研究している内容が異なるので、それぞれの視点から意見を出し合って案を考えました。企業の方々からコストや実現可能性など、より具体的なアドバイスをもらえて勉強になりました」と振り返る。
東栄住宅の課題で最優秀賞に選ばれた梶村駿介さん(建築都市学部1年)は、「授業ではまだ基礎を勉強している段階なので、失敗やうまくいかないことも多々ありましたが、1年生で経験できたのは大きな財産。やりたいことを形にできるよう、これから構造などをきちんと勉強していきたい」と今後への意気込みを語った。
表彰式の最後には、工学部での開催初期からアドバイザー教員として携わってきた山﨑俊裕教授が、「建築は生みの苦しみも楽しみもありますが、今回、苦しみが8、9割だった、悔しい思いをしたという人もいるでしょう。しかし、続けていけば楽しみがどんどん大きくなります。熱いハートを持って学び続けてください」とエールを送った。
▼アイデアが徐々に洗練されてまとまっていき、自ら進んでやり遂げてくれたことをうれしく思います。建設、不動産、社会を支える担い手としてともに頑張っていきましょう(東栄住宅・鈴木考生さん/2005年度工学部卒)
▼チームで協力してやりきったことは、今後の勉強や社会に出てからも励みになると思います。これからも経験を生かして進んでほしい(サンアルミ建材・中野朋哉さん/同)
▼最初の打ち合わせでどんな意見が聞けるのかとワクワクしていたら、「壁をすべて取り払いたい」と言われ、その想像力に驚きました。当初の案をブラッシュアップしたグループも、180度変えたグループもありましたが、社会に出たらそれが日常。学生時代に経験できたことは財産になるはずです(ユーミーらいふ・清水啓佑さん/15年度法学部卒)
★課題「自分の住みたい家」
グループ名「SR」
梶村駿介さん、柿元琉希さん(建築都市学部1年)
作品名「可動×土間」
シャッターのように動いて天井側に収納できる壁と、小上がりの下から引き出せるカーペット状の床を設け、外と中の境界を緩めた自由度の高い家を提案。日本の伝統的手法と現代技術の組み合わせで「多くの人が集う新しい伝統文化」を表現した。
★課題「アルミ形材を使用した自分空間を作ろう!」
グループ名「あるみん」
福田滉貴さん、安藤昴さん、濱尾翔太さん、今井悠介さん(工学部3年)
作品名「アルミ製間仕切りによる開閉式ユニット」
コロナ禍で在宅勤務やオンライン授業などが増えたことを受け、2枚のアルミ板を立てるだけで自分だけの空間を作れる商品を考案。アルミ板は上下にスライドして半分のサイズにでき、上部分はすりガラスや間接照明などカスタマイズが可能になっている。
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