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付属諸学校

2026/01/01

各地に広がる高大連携の学び

校外学習や体験授業、科学実験など、付属校の生徒を対象とした高大連携企画が各地で行われた。生徒たちは、大学の教員が展開するさまざまな活動を通じて専門的な学びを深めている。

【望星高×海洋学部】環境汚染の実態を探る 海洋プラごみを分析

砂からマイクロプラスチックを採集する

清水教授(右端)と生徒たち

付属望星高校の生徒と海洋学部の清水宗茂教授の研究室が昨年11月25日に、東京都・お台場海浜公園の海岸に漂着したマイクロプラスチックの調査を行った。望星高が年に2回校外で実施している理科研究の一環で、今回は海洋汚染問題をテーマに高大連携の特別講義を企画。当日は、希望した生徒40人が参加した。

 

清水教授が、マイクロプラスチックの概要や人体への影響について説明した後、グループに分かれて海岸の砂を採集。微細なプラスチックの破片を抽出し、学生たちが専用の機器で成分を分析した。生徒は、「中学生のころから授業でSDGsについて学び、海洋汚染問題にも興味があったので参加しました。普段あまり経験できないことなので楽しかった」と話していた。

 

清水教授は、「集めたプラスチックごみを持ち帰り、所属する科学部の研究材料にするという生徒もおり、熱心さに驚きました。地球全体に起きている問題を自分事として捉えるきっかけになればうれしい」と語る。

 

授業を担当した望星高の武政晃弘教諭は、「今の時代は生成AIに聞けばそれらしい答えが返ってきますが、自分たちの手で調査し、自ら考える経験を大切にしてもらいたいと思い企画しました。科学部の生徒は、2月に各付属校が集う科学研究成果発表会に参加する予定なので、活動から学んだことを生かしてもらいたい」と話した。

 

【福岡高×文理融合学部&農学部】大学の授業は難しい!? 将来考えるきっかけに

教員のリードで模擬手術を体験

付属福岡高校で昨年11月29日に、2年生を対象にした「東海大学体験授業」が初開催された。同じ九州にある文理融合学部と農学部の学びを体験して進路選択の参考にしてもらおうと、同高進路指導部が企画。6学科の教員が12の授業を開き、約360人の生徒が2つずつ受講した。

 

文理融合学部の教員は、経済や経営に関する座学のほか、写真の構図や撮影方法の解説、コミュニケーションに関するワークショップ、プログラミング体験などの授業を展開。一方、農学部の教員は、果物に含まれるデンプンの観察や、モグラの生態についての解説、しぼりたてミルクでバターを作る実験やタマネギからDNAを取り出す実験など、生徒が手を動かす授業を行った。

 

DNAを取り出す実験に興味津々

生徒たちは、「内視鏡を使った模擬手術を体験し、CTスキャンなどのさまざまな技術についても解説を受けて医療分野への関心が高まりました」「大学の授業は難しいイメージでしたが、実験を通して楽しく学ぶことができて、イメージが変わりました」と口々に感想を話していた。

 

津山憲司校長は、「高校2年生の秋は進路を考える大切な時期です。本校からそう遠くない熊本にある両学部の授業を体験し、大学で何を学べるか知るとともに興味関心を広げ、将来を具体的に考えるきっかけにしてほしい」と期待を寄せた。

 

【札幌高×生物学部】道外外来種の毒性調査 科学部が実験に挑戦

連日、本間研究室を訪ねてサワガニの様子を

観察した

付属札幌高校の科学部が昨年12月4日に、生物学部の本間智寛准教授の研究室の協力を受けて実験研究に取り組んだ。

 

今年度、同部では北海道に本来は生息しておらず、在来の生態系を脅かす「道外外来種」の一種であるアズマヒキガエルに関する研究に取り組んでいる。アズマヒキガエルの毒が、在来種であるエゾアカガエルのオタマジャクシに深刻な影響を与えることから、今回はアズマヒキガエルの体の各所から採取した毒の性質を調べる実験を計画した。サワガニに対する毒性を指標にして、イソギンチャクなどさまざまな海洋生物が持つ新規毒の探索に取り組む本間准教授に協力を依頼した。

 

当日は、科学部のメンバー4人が札幌キャンパスを訪問。本間研究室の学生と、アズマヒキガエルから採取した毒を注射器でサワガニに投与し、反応を観察した。時間の経過による反応の違いを記録し、毒性の影響について検討した。

 

翌5日にも大学を訪れ、サワガニの観察に取り組んだ1年生の王星皓さん、和田遼さん、松本奏多さんの3人は、「大学の実験室の機材は高校にはない高度なものばかりで、学生の皆さんに教えていただきながらこれらを使用できてうれしかった。機会があれば、また大学での実験や研究に挑戦したい」と目を輝かせていた。

 

【静岡翔洋高×海洋学部】大学での学びを実体験 「高大連携アクション」

後藤教授(中央)の指導で缶詰づくりに挑戦

付属静岡翔洋高校で昨年12月13日から、「静岡地区 高大連携アクション」がスタートした。同高の土曜授業「サタデーセミナー」を活用したプロジェクトで、生徒が静岡キャンパス・海洋学部の研究室を訪問して大学での学びを実体験し、進路選択の一助とすることを目的としている。

 

13日には、サタデーセミナーで社会科を選択している1年生約40人が、食品科学が専門の後藤慶一教授の研究室で「マグロフレークの缶詰づくり」に挑戦。後藤教授の指導を受けて、「巻締め機」と呼ばれる専用の機械でふたをする作業や、圧力と熱を加えて菌の繁殖を防ぐ「レトルト殺菌」を体験した。

 

参加した生徒からは、「缶詰の製造について考えたことがなかったので勉強になった」「食品の安全性を守るための厳格なルールを知り、食品科学に興味が湧いた」といった声が聞かれた。

 

同日には、サタデーセミナーで数学を選択する1、2年生も機能性食品やマイクロプラスチックに関する研究を展開する清水宗茂教授の研究室を訪問し、パウンドケーキ作りを題材にした実験に挑戦した。指導にあたる小曽根龍介教諭は、「静岡キャンパスには多彩な分野で研究に取り組む先生方がいます。連携を深め、科目の枠にとらわれない独自のカリキュラムを展開したい」と話した。

 

【相模中×工学部】「色と光」をテーマに 科学の魅力を伝える

母校の実験教室でサポート役を務めた

山崎さん(右)

付属相模高校中等部で昨年11月29日に、工学部応用化学科の秋山泰伸教授と学生が「ドクターアキヤマの理科実験教室」を開催した。科学の魅力を伝え、“理科離れ”を防ぐことが目的。同校の自然科学部に所属する生徒ら21人が参加した。

 

当日は「色と光」をテーマに、白熱灯やLEDなど光源の違いによる光の波長の比較や、好きな色の液体を混ぜるスライム作り、偏光板を使った万華鏡作りに挑戦。ドクターアキヤマこと秋山教授がそれぞれの実験における現象と原理を解説した。生徒たちは、「最近授業で学んだばかりの光に関する実験だったので、教科書の内容とつながる部分があり面白かった」と話していた。

 

相模中・高出身でサポート役を務めた山崎朱璃さん(4年)は、「高校生のとき、秋山先生の実験イベントをお手伝いしたことをきっかけに進学する学部を決めたので、母校での実験教室に参加できて感慨深い」と話していた。

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