スポーツ
2020/11/01【女子サッカー部】個々の特長を生かした戦術で
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて東海大学 女子サッカー部の運動部は4月から活動を自粛してきた。女子サッカー部は8月30日に関東大学女子リーグ戦2部の開幕を控えていたことから、7月1日に活動を再開。創部10年目の今年、新型コロナの影響を受けながらもサッカーができる喜びを感じ、笑顔でボールを追うチームに迫った。 (取材=小野哲史)
関東大学リーグ2部で、女子サッカー部が熱い戦いを続けている。新型コロナの感染拡大防止のため、4月からの3カ月間、チーム練習は全くできなかった。その間は学生コーチが用意したトレーニングを各自で行うのみ。例年、3月、5月、夏休みに行っている合宿も中止になり、井上理子主将(文学部4年)は、「入学したばかりの1年生とはコミュニケーションが図れず、チームづくりも3月までの下積みが一からになる。不安でした」と明かす。
ようやく活動を再開できた当時を内山秀一監督(体育学部教授)は、「最初は動きが悪く、リフティングもまともにできなかった」と語るが、井上主将は「広いグラウンドでサッカーをできるのがうれしかった」と振り返る。練習時間や人数の制限がある中とはいえ、チームは前に歩み始めた。
創部10年の節目 「挑越」テーマに掲げ
今年度は、近年のリーグ戦での低迷を打開するべく、戦い方を変えた。前線に早めにロングボールを蹴り込んで攻める昨年までのスタイルから、短いパスをテンポよくつないでゲームを進めるスタイルを目指している。一人ひとりの特長を生かしたサッカーは着実に浸透しつつあり、リーグ戦は開幕戦を3年ぶりに白星で飾った。
第2節以降、思うように勝ち点を伸ばせていなかったものの、内山監督は「自分たちのよさは発揮できている」と分析する。「パスの速さや判断の速さを相手に合わせてしまうことがある。練習でのスピード感を試合のレベルに合わせてワンランク上げられれば、結果もついてくる」と語っていた。
その言葉どおり、10月11日の国士舘大学戦では終盤に追いついて引き分け、18日の尚美学園大学戦は1―0、25日の日本女子体育大学戦は3―0で3勝目を挙げ、5位に浮上している。
湘南校舎のサッカー場でのホームゲームも、感染防止対策から無観客での開催を余儀なくされている。井上主将は、「試合に出ていない部員の応援も力になっていたので、それがないのは残念」と話すが、立ち止まってはいられない。創部から10 年という節目に掲げるスローガンは「挑越」。終盤に差しかかったリーグ戦で、1つでも上の順位を見据えて走り抜く。
(写真上)湘南校舎のサッカー場で練習に励む選手たち
(写真下)試合前にはソーシャルディスタンスを保って記念撮影
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