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付属諸学校

2014/01/01

子どもたちに理数系の楽しさを伝えよう!

スライム作り、ドライアイスや液体窒素を使った実験、多面体の仕組みを解き明かす―付属高校の生徒たちが、各地で子どもたちに理科や数学の面白さを伝える取り組みを行っている。地域のイベントに体験ブースを初めて出展した付属第五高校(宗像市)をはじめ、普段の学びを生かして工夫を凝らす生徒たちの活動を紹介する。

【第五高】スライム作りで笑顔に、体験ブースを出展

「ちゃんと固まったよ!」「失敗したー……」。第五高の生徒が指導するスライム作り体験のブースにはたくさんの子どもたちが群がり、楽しそうな声が響く。昨年11月22日から1月13日まで福岡市のホークスタウンモール2で開催されている子ども向けのイベント「ダンボール遊園地」(主催=ホークスタウンモール、RKB毎日放送)に、第五高がブースを出展した。毎年夏に開かれている「世界一行きたい科学広場」でも同様の体験教室を行っており、そこへ取材に訪れていたRKBから協力依頼を受けたものだ。体験ブースは期間中に全4回出展。1回目の11月24日にはサイエンスクラスの2年生、2回目の12月1日には同クラスの3年生の希望者がそれぞれ指導にあたった。
 
小野真奈美さん(2年)は、「スライムは、洗濯のりと、食紅を水で溶かしたもの、ホウ砂を同じ割合で混ぜると完成です。簡単にできますが、子どもたちはちょっと固まってくるとつい手を止めてしまって、失敗も何度かありました」と苦笑する。それでも、「上手にできたよ! と喜んで見せてくれたときは、こちらまで笑顔になった」と生徒たちは口をそろえる。引率した中石敬二教諭は、「教える側も教わる側も一生懸命で、とてもいい顔をしていた。学外に出て人と接することで学べることもある。生徒にはこういう機会を大事にしてほしい」と語った。
 
幼いころの経験は、記憶に残る――浅成香璃さん(同)は、「子どものころに地域の工作教室に参加したことがありますが、楽しかったというのは今でもよく覚えています。理科はちょっとした発想の転換でいろいろなことができる。子どもたちの記憶に少しでも楽しさが刻まれたらうれしい」と話していた。

(写真)熊谷彩子さん(2年)は、「教えるのは苦手だけど、せっかくサイエンスクラスにいるので参加してみようと思った。またやってみたい」
 
【高輪台高】バナナで釘が打てる!?身近なもので実験しよう

付属高輪台高校(港区)では、昨年12月14日に同校で「ファミリー・スーパーサイエンス教室」を開催した。文部科学省の「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」に指定されている同校では、各学年に1つずつSSHクラスを設置。サイエンス教室は、各クラスの希望者からなるSSH委員会の生徒が企画、運営して毎年開催しており、同委員を経験した卒業生もサポート役として参加している。
 
港区在住の3年生から6年生までの小学生とその保護者たちは、各教室に設けられた「清涼飲料水で燃料電池を作ろう!」や、「ドライアイスで実験をしよう!」など、生徒がこの日のために用意してきた11の講座を自由に回った。
 

「液体窒素で身近なものをこおらせてみよう」では、バナナで釘を打ったり、凍ったゴムボールを床に落として割って見せたりと、子どもたちの歓声を誘っていた。水の入ったワイングラスの縁をこすって音楽を奏でる「グラスハープに挑戦!」を担当した越川雄真さん(1年)は、「難しい言葉を使わないように気をつけましたが、子どもたちはのみ込みが速くて驚いた」と語る。
 
体験講座のほか科学講座として、鈴木恒則・元理学部教授による「机をかざる『ヤジロベエ』をつくろう~インテリアを科学で考えよう」も行うなど盛りだくさんの内容で来場者を楽しませた。

(写真上)水の量で音程が変わるグラスハープ 
(写真下)液体窒素にバナナを入れる様子にくぎづけの子どもたち
 
【翔洋高】ドリームサイエンス in Shimizuに参加、多面体の魅力を教える

付属翔洋高校(静岡市)で昨年12月7日、サイエンスイベント「みんなでつなぐ元気が出るドリームサイエンス in Shimizu」が開催された。付属校の教育力向上などを目指す学校法人東海大学の「教育改革プロジェクト」の一環で実施されたもの。地元企業や東海大の各学部など約60団体が参加した。
 
当日は、総合学習の授業で「数学」を選択している同校の2、3年生が、小さな紙を使って多面体を作る工作体験ブースを担当。授業で学んだ知識を生かしながら来場者に工作を指導し、数学の定理に関する豆知識も紹介しながら作業を手伝った。中塚俊樹さん(3年)は、「教える中で数学の魅力を再確認することにもなりました。日々の生活に隠れている数学の法則にも、目を向けてくれれば」と話している。
 
会場ではほかにも、特進コースの生徒がアクセサリー作りの体験ブースを出展したほか、多くの生徒が企業ブースの補助員や来場者の案内役として活躍した。

(写真)来場者に作り方を教える中塚さん(左)。「教える楽しさも実感できました」

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