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特集

2013/05/01
教育の現場から
話題の授業や地域・企業と連携した課外活動など、東海大学の特色ある教育現場に迫ります。

経営学部と基盤工学部が誕生

社会に求められる人材を育てる
約350人が“新たな学び”へ


熊本校舎にこの4月から「経営学部」と「基盤工学部」が誕生した。東海大学が全学的な再編強化を視野に進める教育・組織改革の一環。地域社会から必要とされる人材の育成を図る新学部の特徴を紹介する。

経営学部には経営学科と観光ビジネス学科、基盤工学部には電気電子情報工学科と医療福祉工学科が設置され、合わせて約350人の学生が入学。新たな学びが始まっている。

「理論と実践の融合」をキーワードに掲げる経営学部の太田民夫学部長は、「学生にとって“将来の武器になる経営学”を身につけ、社会に役立つ人材を育てる」と話す。経営学科では、「簿記」「会計学」「統計学」の基本から「経営戦略論」「経営情報論」を学ぶ。新入生の大津直道さんは、「高校まで野球部でした。スポーツビジネスについて学びたい」と意欲的だ。一方の観光ビジネス学科は、「観光ビジネス概論」から「観光地域づくり論」「エコツーリズム論」などの授業を展開する。観光学全般に興味があり同学科に入学した田中沙季さんは、「経営についても学べるので、社会に出て生かせると考えています」と将来を見据えている。

先端工学を修め、資格取得も目指す
基盤工学部の電気電子情報工学科は「情報工学」「グリーンエネルギー」「次世代ロボット」「植物生産工学」の4分野を複合的に学べることが特徴だ。「学生が自ら考え、行動する“アクティブラーニング”を実現し、プロジェクト型学習で、他者と協力して課題解決能力を磨いてもらいたい」と、同学科で教鞭を執る中嶋卓雄学長補佐(基盤工学部長)は言う。「さまざまな分野について学ぶ中で、夢を見つけていきたい」と話すのは成瀬善記さん。

医療福祉工学科では、人工心肺装置など医療機器の操作や保守・点検を担う国家資格「臨床工学技士」、病院の診療情報管理や情報システムを構築する「医療情報技師」などの取得を目指す。「医療系に興味があったので、隣接する大学にこの学科ができたのはタイミングがよかった」と話すのは、付属熊本星翔高校出身の三枝裕美さん。「医師免許を持つ先生による専門的な授業もあり、刺激を受けています」と目を輝かせている。

(写真)電気電子情報工学科の「コンピュータアーキテクチャ」では、デジタルの基礎から体系的に学ぶ

 
新学部長に聞く

積極的な学生に期待“21世紀の経営学”を
経営学部 太田民夫学部長

新学部がスタートしてまだ数週間ですが、新入生からは、フレッシュさとともに問題意識の高さを感じています。本学部では、ビジネスの基礎として初年次に「簿記」や「会計学」を学ぶことになります。新学期早々、「簿記部」が発足、6月に行われる簿記検定試験に向けて学生たちが勉強に励んでいます。また、観光ビジネス学科では、ホスピタリティについて学ぶ「おもてなし講座」を多数の学生が受講するほか、熊本の観光資源なの発信方法について議論する姿が見られるなど、積極的な姿勢を頼もしく思っています。両学科で、「スポーツ」「アグリ」「観光」「ビジネス」などさまざまな分野で専門性を究め、地域経済を活性化する、創造力と起業力を持った人材を育てていきます。

インターネット革命が進行する中、ビジネスの現場はヒト・モノ・カネに加えて情報とサイバー空間の活用が重要な要素となっています。現状に対応した「21世紀の経営学」は、まだ確立されていないといっていいでしょう。本学部には、これまで熊本校舎で教鞭を執ってきた教員に、長年ビジネスの現場で活躍してきた教員が加わりました。“ハイブリッド型”教授陣で学生とともに学び、地域イノベーションを起こす「知の拠点」をつくります。

おおた・たみお 1949年生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。日本経済新聞記者などを経て、日経BP社常務取締役、日経読者サービスセンター代表取締役社長を歴任。昨年10月、熊本校舎に着任。


社会を支える技術者に、問題解決能力を養う
基盤工学部 中嶋卓雄学部長

本学部の名称である「基盤」は、家や水、電気、食など我々人間が生きていくために必要な「社会基盤」をはじめ、情報や産業など生活を支える基盤について捉え直し、将来の社会に不可欠な「基盤」となる先端工学を学ぶ場であるという意味を込めました。目指すのは「安心・安全な社会を実現する技術者の養成」です。近年のコンピューターやインターネットなど、技術の革新は目覚ましいスピードで進んでいます。大学は先端技術の研究機関として、未来を見据え、時代の変化に対応し、実社会で使える技術を教えなくてはなりません。

学生たちには4年間で、特にコミュニケーション能力を身につけてほしいですね。たとえば卒業後、プログラミングの仕事についた場合、クライアントの要望を聞きながらシステムを構築しなくてはならない。それができなくては納期に間に合いません。プロの仕事は他者との協働なくしてはあり得ないのです。社会で活躍するために必要な力とはすなわち、相手の気持ちがわかること。その力を涵養するために、積極的にプロジェクト学習を取り入れます。チームで課題に取り組む―実社会の縮図ともいえる講義を通して、問題解決能力を身につけてもらうことを目指します。

なかしま・たくお 1956年生まれ。熊本大学大学院工学研究科修了。博士(工学)。富士通勤務などを経て2001年に九州東海大学応用情報学部に着任。12年10月から東海大学学長補佐。

 
熊本県工業連合会と協定結ぶ
学生のインターンシップも検討

九州キャンパス(熊本、阿蘇両校舎)が、一般社団法人熊本県工業連合会(足立國功会長)と包括的連携に関する協定を締結。3月22日に熊本校舎で調印式が行われた。同連合会は、熊本県内の製造業を中心に285社が参画している団体。協定は、農業や機械・電子システム、ものづくりマーケティング分野などで共同調査・研究を進め、地域産業の振興や人材育成につなげることを目的としている。また、学生の連合会加盟企業へのインターンシップも検討されている。調印式で中嶋卓雄学長補佐は、「新学部開設にあたり、地域との連携をよりいっそう強化していく方針を策定しました。連携を通じて教育や研究をレベルアップし、本学の使命である社会貢献を果たしていきたい」と話した。

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