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付属諸学校

2020/09/01

【高校野球】各地の代替大会で付属勢が好成績

球児たちにコロナ禍でも夢を

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、野球の選抜高校大会と全国高校選手権大会が中止に。日本高校野球連盟では、選抜大会の代替試合として8月に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で「2020年甲子園高校野球交流試合」を開催。各都道府県の高校野球連盟でも夏の地区大会の代替試合として7月中旬から8月下旬にかけて独自大会を開いた。学園からは甲子園交流戦に付属相模高校が出場。相模高では、吹奏楽部と応援委員会の生徒がテレビ中継を見ながら声援を送る「リモート応援」も行われた。都道府県での独自大会では、相模高、菅生高校、甲府高校が頂点に立った。

【相模高】
聖地で見せた波状攻撃 高校大ホールは「アルプス」に


甲子園交流試合、8月17日の第一試合。聖地のグラウンドに相模高と大阪桐蔭高校の選手たちが整列する。リモート応援の会場となった相模高大ホールでは、マスクやフェイスシールドを着け、ソーシャルディスタンスをとった吹奏楽部と応援委員会の生徒たち約130人が映像越しに選手たちに拍手を送った。

後攻の大阪桐蔭高ナインが守備位置に散ると、ホールには1番・鵜沼魁斗選手(3年)のヒッティングマーチ『狙い撃ち』が響き渡る。応援団は力強い声援を送り、チアリーダーはマスク越しでもわかるほどの笑顔で選手にエールを送った。

「私たちにとっても最後の夏。遠く離れた場所だけど、選手に届くことを信じています」と話したのは吹奏楽部の佐藤凪紗部長(同)。感染防止のため、部員がそろっての練習は2回のみだったが、迫力のある演奏と演舞は大ホールを「アルプススタンド」へと変えた。

一方、甲子園では投手戦が続いた。相模高先発の石田隼都選手(2年)は初回に1点を失ったものの、テンポのよい投球で次々に三振を奪った。

0-1で迎えた7回、先頭の加藤響選手(3年)が四球で出塁。続く、4番の西川僚祐選手(同)は、ライト前に運ぶヒットエンドランを決めた。盗塁を挟んで一死二、三塁の場面で打席に立った神里陸選手(同)は直球を振り抜き、打球は詰まりながらも右中間へ。2者が生還し、逆転に成功した。相模高の大ホールにも神里選手のガッツポーズが映し出され、生徒たちも、“控え目”なハイタッチと笑顔を見せた。

試合は、8回に逆転を許し2-4で敗れたが、山村崇嘉主将(同)は、「この悔しさを神奈川県高校大会(8月1日~23日)の優勝につなげたい」と前を向き、チアリーダーの三村美沙伎さん(同)は、「野球部のおかげで私たちにとっても忘れられない夏になりました」と振り返った。吹奏楽部顧問の矢島周司教諭は、「このような機会をくれた野球部、関係者に感謝しています。生徒たちも限られた環境でよく頑張ってくれました」と話していた。

悔しさを胸に 神奈川大会を制覇
激闘から2日後、選手たちは神奈川大会の準々決勝で平塚学園高校に勝利。準決勝の三浦学苑高校も破り、23日に横浜スタジアムで相洋高校との決勝に臨んだ。

3点のリードを許して迎えた8回、2死満塁の場面で西川選手と神里選手が連続2点適時二塁打。その後も追加点を挙げ、9-5で優勝を決めた。涙を流して優勝を喜ぶ選手たちの姿に門馬敬治監督(相模高教諭)は、「あの涙がこの大会への最大の感謝になる。非常にうれしく、誇りに思います」と語った。

(写真上) コロナ感染対策がとられたホールでリモート応援に臨む吹奏楽部と応援委員会の生徒たち。応援の様子はYouTubeで生配信し、同時に配信した大阪桐蔭高の吹奏楽部と“応援合戦”を繰り広げた
(写真下) 試合当日は、3年生の控え部員や保護者、学校関係者約130人がスタンドから見守った(写真提供=相模高)

 

【菅生高】
47年ぶり東西決戦制す 早実との引退試合も開催


菅生高野球部は、7月18日から8月7日にかけてダイワハウススタジアム八王子などで開催された夏季東西東京都高校大会西東京大会で優勝した。10日には、47年ぶりに行われた東西決戦で、東東京大会を制した帝京高校に3-2で勝利。東京の頂点に立った。

5月に夏の甲子園中止が発表され、若林弘泰監督(菅生高教諭)は選手たちに「『もう終わりだ』と考えるか、自分の高校野球人生を最後までやり遂げるのか。どちらを選ぶかでその後人生は大きく変わる」と語りかけた。

西東京大会の決勝では佼成学園高校に延長10回4-3のサヨナラ勝ちで優勝を決めた。帝京高との東西決戦では8回までわずか1安打に抑えられるも、2点を追う9回に無死一、二塁から3番・森下晴貴選手(3年)の2点適時三塁打で同点に。最後は臼井直生選手(同)がサヨナラ打を放った。2試合連続のサヨナラ勝ちに「選手たちは粘り強く本当によくやってくれた」と若林監督。
 
25日には明治神宮野球場で3年生の特別引退試合を開催。早稲田実業学校と対戦し、全3年生がグラウンドに立った。

【甲府高】
成長著しいバッテリー 秋につながる5年ぶりV


甲府高野球部は7月23日から8月13日まで山日YBS球場などで行われた夏季山梨県高校大会で、5年ぶりの栄冠を勝ち取った。2回戦で甲府南高校に10-0と5回コールド勝ちを収めると、甲府工業高校に2-0、日本航空高校に5-2、準決勝では帝京第三高校を4-1で下した。

昨夏と同じ顔合わせとなった山梨学院高校との決勝は互いに点を取り合うシーソーゲームに。約3カ月の練習自粛で終盤の体力に不安があったが、村中秀人監督(甲府高教諭)は、「気持ちで負けるな」と鼓舞し続けた。同点で迎えた7回1死から、プロ志望を提出した4番・渡部海夢選手(3年)のライトスタンド場外へのソロ本塁打で5-4。過去4年間、決勝で3度敗れた相手にリベンジを果たした。

優勝を決めて泣き崩れる選手たちを見た村中監督は、「優勝できた喜びと、甲子園に行けない悔しさがにじんでいた」と振り返る。「全国でも勝ち上がれる力はあっただけに、非常に残念」と続ける。亀井康生選手(3年)と若山恵斗選手(2年)のダブルエースを三浦諒太選手(同)が好リードし、「バッテリーの成長」を今大会の勝因に挙げる。「経験を生かして秋も県大会を制し、選抜高校大会を目指して戦っていきたい」

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