share

総合

2025/08/01

【湘南キャンパス】室温・酸素濃度などを自在に調整

アスリート支える「H³-Lab.」が完成

東日本最大規模の新施設 先進的トレーニングを可能に

湘南キャンパス15号館に、人工環境制御室「H³-Lab.」(エイチキューブラボ)が完成し、7月2日にオープニングセレモニーが行われた。暑熱・常圧低酸素環境を制御でき、高いトレーニング効果が期待されている。当日は、モスクワ五輪に選出された東海大学関係者のパネル披露や、スポーツ医科学研究所の見学ツアーも実施された。

駅伝チームの西出仁明コーチ(SPC准教授)らが、新施設でのトレーニング方法を解説

スポーツ医科研内に新設された「H³-Lab.」は、温度・湿度・酸素濃度を自在に調整できる暑熱・常圧低酸素室。「Heat(暑熱)」「Hypoxia(低酸素)」「High-performance(ハイパフォーマンス)」の頭文字から名づけられた。これまでも標高4000m相当の低酸素環境を再現する「低圧室」が設置されていたが、老朽化や故障のため新施設の整備が進められてきた。

 

水泳部の加藤部長(右)と金藤さんが、低酸素

環境下でのトレーニング効果を説明

室内面積は32.4平方mで、東日本最大級の規模を誇る。内部には勾配を調整できるランニングマシン4台に加え、バイク、SPO²モニタリングシステムなども導入。走行データや心拍数、血中酸素濃度をリアルタイムで計測・記録できる環境が整っている。

 

室内の温度は5から45度、湿度は30から80%、酸素濃度は20.9から13.0%まで設定可能で、標高5000m相当の常圧低酸素環境も再現可能。キャンパス内で高地と同様のトレーニングができ、効果に関する研究の進展も期待される。また、近年は猛暑の影響で練習や試合中にパフォーマンスを発揮できないケースが増加しているが、H3-Lab.では暑熱環境と低酸素環境を組み合わせた夏場の競技を想定した実践的なトレーニングで心肺機能の強化と暑熱順化を同時に図れる。

 

総合大学の強み生かす 世界に通用する選手を

すでに駅伝チームの選手が練習に活用している

セレモニーには、木村英樹学長をはじめ教職員、学生、企業関係者らが出席。木村学長は冒頭のあいさつで、「総合大学の力を結集し、世界に通用する選手を輩出していく」と抱負を述べた。続いて、陸上競技部の高野進監督(体育学部教授)や駅伝チームの両角速駅伝監督(スポーツプロモーションセンター=SPC=教授)、丹治史弥コーチ(体育学部講師)が、施設の特徴や活用方法を説明。両角監督は「低酸素環境でのトレーニングはチーム強化に欠かせない。今後も日常的に練習に取り入れていく」と語った。

 

また、体育学部在学中に東京箱根間往復大学駅伝競走などで活躍し、現在は大学院体育学研究科に在籍する村澤明伸さん(2年・SGホールディングス)らがデモンストレーションを披露。さらに水泳部の加藤健志部長(SPC准教授)と、2016年リオデジャネイロ五輪女子200メートル平泳ぎ金メダリストで卒業生の金藤理絵さんは、低酸素環境下でのトレーニング効果を解説した。

 

【解説】低酸素トレーニング

低酸素環境で運動すると血中酸素濃度が低下する。トレーニングを重ねることで筋肉が酸素を効率よく使うようになり、少ない酸素でエネルギーを生み出せるように体が適応。血液による酸素の運搬効率や心肺機能も高まるため、持久力の向上が期待できる。軽い運動でも心肺に十分な刺激を与えられるため、リハビリにも有効とされている。

総合記事一覧

2025/08/01

【「H³-Lab.」オープニングセレモニー】世界で活躍するアスリートを育成

2025/08/01

【望星丸】北海道留萌港に寄港

2025/07/01

【連合後援会】全キャンパスで学生の食生活を応援

2025/07/01

【北欧学科】柴山准教授に白薔薇勲章騎士一級章

2025/07/01

【経営学部】清川村と連携協定を締結

2025/07/01

【熊本&臨空】農学部の「味」をアピール

2025/06/01

【後援会】各地区で保護者説明会

2025/06/01

【芸術学科】KMITLと音楽交流会

2025/06/01

フランスの柔道指導者研修会 

2025/06/01

【静岡キャンパス】台湾の高校生研修団が来訪

2025/05/01

【学校法人東海大学】 不正アクセスによるランサムウェア感染

2025/05/01

【陸上競技部&工学部】産学連携で開発し国内初常設

2025/05/01

【東海大学】 公式臨時サイトを開設

2025/05/01

【湘南】4号館中央図書館がリニューアル

2025/05/01

モニター農家制度の40周年記念企画

2025/05/01

【静岡キャンパス】静岡大と包括連携協定を締結

2025/05/01

【静岡キャンパス】中庭に交流スペース

2025/05/01

【医学部】イタリアで学術交流

2025/05/01

【付属病院】ベトナム研修団が来訪

2025/05/01

【中央図書館「LIBRARIUM」】「学びのスタイル」に合わせ

2025/05/01

【湘南キャンパス11号館「COVE」】思い思いの時間を過ごす

2025/04/01

IAEAと2プログラムを開講

2025/03/01

【品川キャンパス】 ブルガリア・日本ITセミナー

2025/03/01

【医学部付属病院】診療技術部が国際研修

2025/03/01

【阿蘇くまもと臨空キャンバス】一体感ある施設配置に評価

2025/02/01

次世代研究者挑戦的研究プログラム 新規プロジェクトに採択

2025/02/01

【医学部付属病院】臨床工学技士らがタイ・ラオス訪問

2025/02/01

【札幌キャンパス】(仮称)新1号館建設工事

2025/01/01

【札幌キャンパス】韓国・祥明大学校と交流促進

2025/01/01

【静岡キャンパス】恒例の「さんま祭り」

2025/01/01

クリスマスから正月まで

2025/01/01

【品川キャンパス】 ウクライナ戦争と気候変動

2024/12/01

相互交流に向けた協定も締結

2024/12/01

海洋科学博物館でシンポジウム

2024/12/01

熊本県菊陽町と包括的連携協定

2024/11/01

【北欧学科】 フィンランド科学文化大臣が講義

2024/11/01

【望星丸】 世界中の洋上で円滑に通信

2024/11/01

【八王子病院】 地域医療の充実を図る

2024/10/01

【医学部医学科】 能登半島地震の被災地でJMATとして活動

2024/10/01

【医学部看護学科】外務大臣から感謝状

2024/10/01

現場の実例交えSD研修

2024/09/01

パートナーとの取り組みをアピール

2024/09/01

【東海大学】 学内外の有識者が講義

2024/08/01

【熊本・臨海】スマート産業人材育成へ

2024/07/01

【医学部・付属病院が創設50周年】節目彩る記念事業を推進

2024/07/01

Now Do社と包括協定

2024/06/01

「キャンパスライフセンター」新設

2024/06/01

【札幌キャンパス】(仮称)新1号館の建設工事が開始

2024/05/01

【大学のゼロカーボン実現へ】

2024/05/01

行方市と連携協定を締結