総合
2025/05/01陸上競技部と工学部が株式会社高見沢サイバネティックスとの産学連携で、トラック上の発光機器でランナーのペースを誘導する「電子ペーサー」を開発。3月から湘南キャンパス陸上競技場に常設された。国内メーカーによる電子ペーサーの開発と陸上競技場への常設は共に国内初。4月20日には、記者発表も行われた。
電子ペーサーは、トラックに沿って配置したLEDライトをあらかじめ設定したペースで順番に発光させる装置で、ランナーのタイム管理をサポートする。2018年にオランダのメーカーが開発すると、国際大会やトップ選手のトレーニングで活用され、世界記録の更新にも大きく貢献してきた。
ランナーはライトを追うだけで安定してペースを刻め、記録更新につなげやすいため国内トップクラスのレースでも導入が進む。一方で、1イベントあたりのレンタル料が約100万円と高額なため、常設や規模の小さい大会での導入には高い壁があった。
「総合大学の力を結集」同窓生も協力し開発着手
国内初となる常設型電子ペーサー開発がスタートしたのは2年前。メリットに注目した陸上競技部駅伝チームの両角速駅伝監督(スポーツプロモーションセンター教授)が、工学部の木村英樹教授(東海大学学長)と佐川耕平准教授らに相談。両角監督とかねてから親交のあった高見沢サイバネティックスの髙見澤和夫代表取締役社長(工学部卒)が協力し、開発に着手した。
両角監督は、「東海大は総合大学として多彩な分野の専門家が集っています。社会インフラの装置・システム開発を担う高見沢サイバネティックスの力も加われば常設も実現できると考えました」と振り返る。
完成した装置は400メートルトラックの内側にLEDライト計325個を配置し、設定ペースごとに4色のライトが点滅を繰り返してランナーを誘導する。3月にはチームの練習や東海大学長距離競技会(記録会)でも試験運用。選手からは、「確実に決められたペースで走れるので、安心感がある」「発色もよいので、練習中も見やすい」といった感想が聞かれた。
20日の記者発表に登壇した(左から)百瀬氏、
両角監督、佐川准教授。両角監督は、「チーム
として日ごろの練習に活用できるのは大きな武
器。開発に携わってくれた方々に、結果で恩返
ししたい」と力を込めた
世代を超えて選手を支援チーム強化の武器に
4月20日の記者発表では、両角監督と佐川准教授、高見沢サイバネティックスでSEを務める百瀬匡浩氏が、開発の経緯や装置の詳細を説明した。同日に開かれた記録会には、高校生から実業団まで約500人のランナーが出場。組ごとに決められたペースに合わせて工学部の学生が電子ペーサーを操作するソフトにタイムを入力し、運営をサポートした。
5000メートルに出場した高校生は、「電子ペーサーは映像でしか見たことがなく、自分がその環境で走れるとは思っていなかったので、とてもうれしい」と笑顔を見せていた。両角監督は、「これまではトップ選手しか装置のある環境で走れませんでした。月に1度開いている記録会で使えれば、世代や実力を問わず、多くの選手が自己記録の更新につなげられると期待しています」と語った。
電子ペーサーは「今後も改良を進める」と佐川准教授。「使いやすさや多くの競技場に設置できる汎用性を持たせるなど見直せる点は多い。この技術はイベントや災害時のシグナルにも応用できると考えています。商品化を見据えてさらに技術開発を進め、普及につなげていければ」と展望を語っていた。
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