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総合

2022/07/01

【医学部付属病院】アジア初の次世代CT稼働開始

画像診断の新たな知見をいち早く世界へ

伊勢原校舎の医学部付属病院でこのほど、株式会社シーメンスヘルスケアのフォトンカウンティング検出器搭載CT「NAEOTOM Alpha(ネオトムアルファ)」日本初号機の稼働が始まった。半世紀に一度といわれる革新的技術を搭載したCTに、大きな期待と注目が集まっている。

 

医学部付属病院に導入されたフォトンカウン

ティング検出器搭載CT「NAEOTOMAlpha

(ネオトムアルファ)」日本初号機を操作する

吉田係長。シーメンスヘルスケアの技術者から

3日間にわたる操作トレーニングを受け、

技師チームの指導にあたる

ネオトムアルファは、光子(フォトン)を個別に数えるフォトンカウンティング技術により、X線量をきわめて低く抑えながら、わずか0.25秒で高精細な画像を撮影できる次世代CT。世界にも数台のみで、アジアでは初の導入となった。

 

同病院では、早期診断・治療や医療安全などの観点から他に先駆けて導入を決定し、3月29日に東京都内で開かれた同社主催の製品説明会で発表。6月5日に装置を搬入して組み立てと調整を行い、14日に神奈川県の立ち入り検査を受けて使用が許可され、翌15日から検査を開始した。

 

患者の負担を減らしより正確に診断

画像診断科の橋本順診療科長(医学部教授)は、「患者さんの被ばく量を軽減でき、短時間に正確で詳細な情報が得られるのが特長。耳や骨の内部といった複雑で微細な構造がクリアに表示され、従来のCTではとぎれとぎれにしか映らなかった構造が、細い鉛筆で強く引いた線のようにはっきり見える」と説明する。

 

「脂肪やカルシウム、金属といった物質の識別ができるのも大きなメリット。たとえば、血管の石灰化(動脈の壁にカルシウムが沈着した状態)が起きていると血管内の造影剤と同様に白く映ってしまうため判別が難しかったのですが、ネオトムアルファはカルシウムを正確に識別し、さらに石灰化している部分のみを画像から削除できるので、血管狭窄の状態をより正しく確認できます」

 

装置の性能を引き出し医療・医学に生かす

得られた画像を確認・分析する(左から)

橋本科長、吉田係長、川又部長、堀江科長

新機器の導入にあたり、診療技術部放射線技術科の堀江朋彦科長はCTを操作する診療放射線技師らのチーム体制の強化を図ってきた。「どんなに性能の優れた機器でも使いこなせなければ意味がない。新CTの性能を100%出し切るだけでなく、それ以上の能力を引き出すのが私たちの仕事」と語る。

 

CT検査部門の責任者を務める同科の吉田亮一係長は、「真に必要な情報を正確にきれいに撮影して提供するために、医師や看護師ら医療スタッフとこれまで以上に連携するとともに、チーム一丸となって検査技術の向上を図っていく」と意欲を見せる。

 

橋本科長は、「血液の流れの評価や組織の成分分析も可能で、新たな造影剤や診断法、創薬などの研究開発に利用できる可能性がある」と期待を寄せる。

 

「診療科別の説明会を実施して各専門分野における臨床や研究への活用方法を見いだしていくとともに、画像診断科としても、現在用いているヨード造影剤の減量の可能性などについての検討を計画しています。診断・治療に役立てるのはもちろん、新たな知見や成果を国内外に発信していくのも、大学病院の重要な使命と考えています」

 

中心になって導入手続きを進めてきた診療技術部の川又郁夫部長は、「学校法人東海大学の本部をはじめ、病院本部や病院のスタッフ、医学部の先生方、財務・ファシリティユニットを中心とした職員の皆さんの協力により、迅速に滞りなく稼働を開始できました」と振り返り、「勝負はこれから。技師の育成にもさらに注力し、医療や医学に貢献できるよう尽力したい」と話している。

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