アンケート
2025/09/01私たちの生活と直結する社会問題や政治経済といった時事ニュース。テレビや新聞、動画サイトやアプリなど多様な媒体から情報を得られる時代だが、中には偽情報(フェイクニュース)が紛れ込んでいることも……。東海大生はどのようにニュースをチェックし、情報を精査しているのだろうか? 200人に聞いた。(構成・編集部)
「日ごろ時事ニュースをチェックしていますか?」との質問に、57%が「はい」、43%が「いいえ」と回答。日常的に時事問題に関心を持つ学生は半数を超えた。
情報源として多かったのは「テレビ」(88人)で、次いで「YouTube」(42人)、「ニュース専門アプリ」(24人)、「新聞・雑誌」(14人)となった。テレビの影響力は依然大きく、スマートフォンで閲覧できるYouTubeやアプリも学生の身近な存在となっている。
一方、「どの媒体から得る情報が信頼できると感じますか?」の問いでは、「テレビ」(81人)、「新聞・雑誌」(51人)、「ニュース専門アプリ」(28人)と続き、「YouTube」は6人にとどまった。「YouTube のサムネイルに著名人の訃報が出ていたが、実際は別人のニュースだった」(人文学部4年・女子)との声もあり、誰でも投稿できる媒体ゆえにフェイクニュースや“釣りタイトル”への注意が必要だ。対策として、「複数の情報源を比較する」(143人)、「情報提供者が信頼できる人物か確認する」(99人)といった取り組みが上位を占めた。
「生成AIが爆発的に普及する中、本物か偽物かを見極める力が必要」(文理融合学部2年・男子)、「私たちが生活する"情報化社会"では、正しい情報の選択が身を守ることにつながる」(生物科学研究科2年・男子)との意見もあり、正誤を見極める“情報リテラシー”の習得は現代社会の必須課題だ。多様な情報に触れつつ、自ら判断する力を養うことが学生一人ひとりに求められている。
学生たちの声から
▶ AIなどの文章生成技術が進歩する現代において、情報の正誤を自分で判断する能力は重要(医学部1年・男子)
▶ デジタル化していく社会を生きる我々にとって必要な能力であり、今後は義務教育で教えていく必要があるのでは(文化社会学部2年・男子)
▶ 災害時のフェイクニュースや詐欺などから身を守るために必要(文理融合学部3年・女子)
▶ 政治のニュースでは耳障りのいい言葉だけにだまされないように、政党の公約を全て確認する必要がある(工学研究科2年・男子)
▶「 自分はだまされたことがない」と思っているだけで、実際はだまされているかもしれないので、日常的に対策していきたい(海洋学部4年・女子)
▶ 真偽を見極めるために疑う心を持つ(経営学部3年・女子)
▶ 日常生活だけでなく、研究においても複数の情報を比較する(生物学部3年)
▶ フェイクニュースを信じる人側がマジョリティになってしまうと、それが正しいとされてしまう(文化社会学部2年・女子)
▶ いつどこでも多様な情報が入る中で、まずはテレビやニュース記事をチェックし、その後複数の媒体を見ている(国際学部3年・男子)
▶ 自分の身や情報を守るために必須の能力(情報通信学部1年・男子)
▶「 友達に聞いたから」と適当に情報を発信しない。日常生活の何気ないSNS投稿でも、発言に気をつけた方がいいと思う(建築都市学部4年・女子)
▶ 親しい人からの情報こそ、根拠もなしに信じてしまいやすい。必ずしも疑えとは言わないが、情報を鵜呑みにせず一度立ち止まって考える(人文学部4年・女子)
文化社会学部広報名ディア学科 羽生浩一 教授
日々ニュースをチェックしている学生数は決して高い割合ではありませんでしたが、情報リテラシーに関する個々の意見を見ると、安易に情報を鵜呑みにはしない、根拠不明な情報の信ぴょう性を疑うなど、全般的にリテラシーの高さがうかがえました。
情報リテラシーを身につけるには、「日ごろから正確な情報に触れる」習慣を持つことが大切です。正確な情報とは、事実かどうか客観的に多角的に厳密に検証されたものを指します。例えばテレビ報道ならば、ニュースや時事問題解説番組をきっかけに事象の概要や要点を理解し、そのうえで複数のメディア報道と比べたり、学術機関などが発信する情報を調べたりすることでより深い理解と異なる見解を得られ、フェイクニュースに対する耐性が培われます。
新聞・出版社が発行する「時事問題解説本」(就活対策でも有効)などを利用して、時事用語の知識量を増やすことも効果的です。さらに、関心を持った出来事が起きた背景、「歴史」を調べてみましょう。誰かの意見や主張のために切り取られた個人史観ではなく、歴史学者らが膨大な検証作業を経て客観的な証拠を基に記述された知識が、特に現代の政治経済や歴史問題、そして未来の展望を正しく読み解くためにも役立ちます。
インターネットを経由して、誰もが手軽に世界中の人々に対して情報を発信できる時代です。思いつくままに発信されるフェイクニュースは、多くの他者の、そして発信者や家族の日常をも破壊します。一度発信すれば取り返しがつかない責任の重さを自覚し、だまされないだけではなく、自分からは発信しないという心がけも必要です。
ともあれ、現代の複雑・混迷化する社会を生き抜くために、日々のニュースを通して知識を得て、自分を守るための武器にすることも可能です。自分のアタマに知識を蓄え、思考力を磨き、いつでも使える状態にしておくことは、加速度的に進化するAI時代ではさらに不可欠です。「AIを使いこなせるアタマ」を、日々のニュースを通して鍛えていきましょう。
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