ひと
2023/07/01
遠藤さん（中央）と株木講師（右）、
櫛田教授
「電子飛跡検出型コンプトンカメラ（ETCC）を用いた放射性薬剤（Tc-95）による生体撮像」の研究成果で、4月13日から16日まで横浜市で開催された日本医学物理学会学術大会の「大会長賞銅賞」を受賞した大学院医学研究科医科学専攻2年の遠藤冴星さん。株木重人講師（医学部医学科）の指導を受け、放射性薬剤を患者に投与して心臓や脳、腫瘍などをガンマ線カメラで撮像する核医学診断機器の研究に取り組んでいる。
今回の研究では、京都大学で宇宙線観測用に開発されているETCCを医療用に応用する機器を開発するとともに、放射性薬剤「テクネチウム95」の合成法も確立。マウスの生体撮像を成功させた。
ETCCの撮像実験に取り組む遠藤さん
「先生方や先輩が積み重ねてきた成果を発表する機会をいただき、受賞できて光栄です」と話す遠藤さん。理学部物理学科在籍中から「医学物理」に興味を持ち、宇宙線物理学が専門の櫛田淳子教授の研究室でETCCの研究を継続してきた。
「学部生時代から高いモチベーションを保ち続けて研究に臨んでいます。学会発表では、明確な論旨と的確な質疑応答も評価されたのでは」と株木講師。櫛田教授は、「目標を持って研究に挑み、献身的に後輩を指導する頼もしい存在。研究室を盛り上げてくれる先輩としても期待しています」と話す。遠藤さんは、「将来は医学物理士の資格を取得し、人々に貢献したい」と意気込みを語っている。
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