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学生

2013/02/01

名取市図書館の再出発を支援

3.11生活復興支援プロジェクト
「どんぐり・アンみんなの図書室」完成!
培ったノウハウを生かす


培ったノウハウで復興の力になろう―。東日本大震災の復興支援活動を展開する「3.11生活復興支援プロジェクト」の学生が企画・構想を担った宮城県名取市の「名取市図書館 どんぐり・アンみんなの図書室」が、1月18日にオープンした。翌19日には、同プロジェクトの「コミュニティケアチーム」が記念イベント「親子で楽しむしおり作り」も開催した。


同プロジェクトの「どんぐりハウスチーム」ではこれまで、岩手県大船渡市と宮城県石巻市に応急建築物「どんぐりハウス」を建設してきた。昨年1月には、名取市図書館の「どんぐり子ども図書室」建設に協力した。同図書館は震災による被害で建物が使用できない状態となり、プレハブの建物や移動図書館用のバスを使用してきた。今回の「どんぐり・アンみんなの図書室」建設は、子ども用に続いて、メーンとなる建物を作ることで、震災前と同様のサービスを可能にしようというものだ。建設にあたっては、カナダ連邦政府などの「東北復興プロジェクト」から資金援助を受け、カナダ産の木材を使用。「どんぐり・アン」の名称は「どんぐりハウス」と、カナダを舞台にした小説『赤毛のアン』にちなんでいる。

企画・構想を担当 CGや模型作りも
学生たちは昨年4月から準備を始め、設計・監理を担当した㈱計画・環境建築と連携して建物のCG制作などに取り組んできた。「これまで得てきたノウハウを生かして、現地の皆さんの力になりたい」とメンバーの下田奈祐さん(大学院工学研究科1年)は話す。
 
18日に開かれたセレモニーには、下田さんとチャレンジセンターの大塚滋所長(法学部教授)、プロジェクトアドバイザーの杉本洋文教授(工学部)が出席。マッケンジー・クラグストン駐日カナダ大使から名取市の佐々木一十郎市長に、学生が製作した図書室の模型も手渡された。下田さんは、「名取の皆さんに活用してもらえるとうれしい」と話していた。

オリジナル「しおり」で記憶に残る記念品を

「新しい図書室ができた記憶が残るよう、長く使ってもらえるものは何かと考えてきました。これをきっかけに本に親しんでもらいたい」。図書室のオープンを記念したイベント「親子で楽しむしおり作り」を企画したのは「コミュニティケアチーム」の学生たち。考案した「しおり」は、木造の図書館にちなんだ木の板に絵を描いてラミネートで加工し、どんぐりとカナダ国旗に描かれるカエデを模したストラップをつけるというものだ。

湘南校舎内でどんぐりを拾って金具を取りつけ、カエデは同校舎のものつくり館で一つひとつ削り出した。当日は学生5人が現地に入り、運営を担当した。当初は、「事前申し込みが少なく、どのくらい来てくれるか……」と案じていたが、地元の子どもたちが次々と来場。学生たちも「好きなものを描いて」「かわいい絵だね」と、声をかけながら丁寧に作り方を教えていく。

きょうだいで参加した西城悠野くん(9歳)と杏奈ちゃん(5歳)は、「昆虫」や「女の子の顔」など思い思いの絵を板に書き込む。「学生の皆さんが優しく接してくれてうれしい」と母親のあさ子さんも笑顔で語った。準備してきた約30セットを予定より早く使いきり、盛況のうちに終了。学生たちは、「準備が足りない面もありましたが、子どもたちが笑顔で参加してくれたことが収穫でした」と充実した表情を見せた。

図書館の菅井美枝子館長は、「東海大の学生や先生方をはじめ多くの方たちの支援を力に、震災前のサービスを取り戻していきたい」と話す。学生たちの取り組みを見守ってきた大塚所長は、「プロジェクトの力を必要としてくれる皆さんのために活動を続けてほしい」と今後に期待を寄せた。 

 
(写真上)「どんぐり・アンみんなの図書室」は、先に建てられた「子ども図書室」に隣接して建設。木造で建築面積は238.48平方メートル。図書館の蔵書約15万冊のうち、約2万5千冊が閲覧できる
(写真下)アニメのキャラクターや乗り物、昆虫、花や野菜……子どもたちが好きなものを描く様子を学生たちは優しく見守る。ラミネート加工しストラップをつけて完成

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