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付属諸学校

2013/01/01

【山形高】“継続”の大切さを胸に

2年目を迎えたボランティア

東日本大震災から間もなく2年。今もなお、復興に向けて歩み続けている被災地に寄り添うように、山形高校では宮城県石巻市でのボランティア活動に継続して取り組んでいる。11月23日には42人の生徒が現地を訪れ、カキ殻の選別作業などに携わった。 ※取材当時は2012年

石巻でのボランティア活動は、生徒会が中心となって企画。生徒らに参加を呼びかけ、震災直後の2011年度には計5回実施された。「11年度の活動が終わって約半年ぶりとなる6月、生徒会メンバー13人で現地を再訪しました。震災直後と比べると、瓦礫の山や倒壊した家屋は減っているように見えましたが、まだまだ震災の爪痕が残っている。それを見て、活動を続ける大切さを感じました」と山口辰也さん(3年)。
 
被災地のために継続して復興支援ボランティアに取り組もう―。生徒会メンバーは、気持ちも新たに12年度の活動に向けて準備を開始。学校側とも話し合いを重ねた結果、10月6・20日、11月10・23日の4回、石巻を訪れることに決めた。

現地の声を聞くことで震災の記憶の共有を
12年度の活動最終日となった11月23日の午前6時。学校に集合した生徒たちは、引率の教員とともにスクールバス2台に分乗して現地へと向かった。今回参加したのは、1年生から3年生までの有志42人。進路が決まった人や部活動の仲間同士が中心で、「被災地を訪れるのは初めて」という生徒も多い。当日の作業内容は、①津波で倒壊した家屋の解体、②ホヤの種付け用に使うカキ殻の選別、③カキの養殖用のブイに屋号を書く、の3つ。11年度の活動開始以来、「山形ボランティア隊」の本田光太郎さんに作業内容のコーディネートを依頼、現地の要望に沿った活動をそのつど行っている。

同校の特徴は、復興支援ボランティアのかたわら、被災地の視察や現地の人々の話を聞くことで、震災の記憶を共有する学びを取り入れている点。生徒会顧問の坂本雅則教諭は、「震災直後は、瓦礫の撤去など復興を直接イメージできる活動がほとんどでしたが、今は漁業再開のための手伝いなどが中心。月日が経つにつれて支援の質が変わってきている」と指摘。震災の記憶を風化させないことが、復興支援には欠かせないと語る。

午前9時過ぎに石巻に到着した一行は、3班に分かれて午前中いっぱい作業に従事。午後は女川市内を視察後、石巻市南浜町門脇地区にある献花台へ。今年度の活動を締めくくるセレモニーを開き、犠牲者の冥福と被災地の復興を祈った。「今年度の活動はこれで終わりますが、復興はまだ半ば。後輩たちが中心となって、これからも復興支援ボランティアを続けてほしい」(前生徒会長・高橋大さん=3年)といった声を受け、生徒会では来年度も活動を継続する方針だ。

延べ400人以上が石巻へ
石巻での復興支援ボランティアには、11年度と12年度を合わせて延べ400人以上の生徒・教職員が参加した。参加者には事前研修会への参加と、活動終了後の感想文の提出が求められている。参加した生徒のほとんどが、「一度は被災地に行って、自分の目で見ることが大事」と話す。これまでの活動は報告書にまとめられたほか、ケーブルテレビや新聞でも紹介されている。山内励校長は、「震災の体験を眠らせないことが大切。今後も学校全体で活動を続けていきたい」と語っている。

復興を祈るハーモニー

10月6日には、2012年度の復興支援ボランティア第1弾として、吹奏楽部による野外コンサートを開催。津波と火災で大きな被害を受けた石巻市立門脇小学校近くの空き地で、復興を祈るハーモニーを披露した。生徒会役員らが活動前の事前調査で仮設住宅を訪問した際、「地域コミュニティー再建のために、人々が集まる機会がほしい」という声を受けて企画。吹奏楽部に協力を依頼して実現した。部長の星川龍成さん(2年)は、「亡くなられた方々にも演奏が届いたはず、と言ってもらえたことが心に残りました。この経験を今後に生かしたい」と話している。

 
(写真上より)
▽漁業再開に必要な養殖用のブイに、屋号を一つずつ手書きする。前回(11月10日)の作業分と合わせ、合計1000個のブイを完成させた
▽大工さんの指導のもと、解体作業に取り組む
▽献花台に花をささげる
▽吹奏楽部による野外コンサート

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