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学園

2016/06/01

熊本校舎の授業が再スタート

農学部は7/1から熊本での開講へ
熊本星翔高・かもめ幼も再開


4月に発生した「平成28年熊本地震」で大きな被害を受け休講、休園していた熊本県内にある学校法人東海大学の各教育機関が、5月から徐々に授業を再開している。9日には付属熊本星翔高校と付属かもめ幼稚園、16日には熊本校舎の経営学部と基盤工学部などが再開。農学部は阿蘇校舎の被害が大きいため、7月1日から暫定的に熊本校舎で授業を再開する方向で準備が進められている。

熊本地震の影響で建物の壁にひびが入るなどして約1カ月間休講していた熊本校舎。専門業者による建物構造検査で安全が確認され使用が許可されたことを受けて、16日に各学部、大学院の授業が再開された。

同日1時限目には、経営学部と基盤工学部の1年生約300人が出席して再開ガイダンスを実施。まず全員で、4月16日の本震で尊い命を失った農学部の学生3人に向けて黙祷をささげた。

続いて中嶋卓雄九州キャンパス長が登壇。「今回の地震で残念ながら3人の学生が犠牲になりました。希望を持って学んでいた本人たちも非常に悔しい思いだったでしょう」と哀悼の意を述べ、「一人で抱え込まないようにして、新しい春学期を迎えてください。皆さん頑張りましょう」とエールを送った。 

その後、学生たちは各教室に分かれて授業を受けたほか、2時限目には2年生を対象に同様のガイダンスを実施。3、4年生には所属するゼミナールなどで授業再開に関する説明が行われた。なお、熊本校舎における今春学期の授業については8月13日までの開講となっている。

農学部の授業再開に向け、住居や教育環境を検討
農学部と阿蘇校舎については、建物の安全確認などをはじめ学生の住居や実習・実験設備の確保など、今後の方針や計画の検討が続いている。

山田清志学長は熊本校舎の再開を受けて、「卒業生や保護者をはじめ、国内外の多くの皆さまから教育環境の復興や学生支援のための浄財が寄せられ、励ましやお見舞いの言葉も途切れません。大学を代表して心からお礼を申し上げると同時に、総合大学として社会的責務を果たすべき時であると強く認識しています。政府や各自治体などと連携を図り、一日も早い復興に向けて全力を傾けていきます」とコメントを発表した。

多様な学生支援策 公式サイトで情報発信
東海大では、学費の延納や減免、応急奨学金や見舞金の給付、被災した学生や保護者へのメンタルケア、就職相談などについて、公式サイトを通じて順次案内している。農学部の授業再開や、教育環境の復興・整備状況、被災者支援の新たな対応策などについても、主に公式サイトを通じて、決定したものから更新される。

◆東海大学公式サイト「熊本地震 被災された皆様へ 本学の対応について」

松前理事長らが激励 阿蘇校舎も視察

授業再開を受けて、17日には学校法人東海大学の松前義昭理事長や東海大学の山田清志学長らが熊本、阿蘇両校舎を訪問。被害状況を確認するとともに、今後の整備について確認した。松前理事長は阿蘇校舎視察に先立って、学生3人が犠牲となったアパートで献花を行い、学生たちの冥福を祈った。また、同日夕方には熊本地区にある学園の教育研究機関に所属する全教職員に対して、松前理事長と山田学長、中嶋九州キャンパス長らが激励の言葉を述べた。

松前理事長は、自らも被災しながら教育環境の復興に尽力している熊本地区の教職員をねぎらいながら、学園を挙げてバックアップしていく姿勢について話し、「どの教育機関もまだ授業が始まったばかりであり、通常どおりとはいかないと思います。一歩一歩前に進んで、通常の授業に戻してほしいと願っています。教職員一人ひとりが一致団結して、皆さんが決めた目標に向かって頑張ってもらいたい。明るく元気な九州キャンパス、星翔高、かもめ幼にしてください」と語った。

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(写真上から)
▼熊本校舎の1年生を対象にした授業再開ガイダンスでは、尊い命を失った農学部生3人に約300人の学生が黙祷した
▼松前理事長らが阿蘇校舎の被災状況を確認
▼熊本地区の全教職員に対し松前理事長は、学園を挙げて熊本地区の復興に尽力する方針について説明

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