News:ひと
2017/09/01 第59次南極越冬隊の一員に
2017/08/01 2つのギネス記録を樹立
2017/07/01 国際学会で高い評価
2017年9月1日号
第59次南極越冬隊の一員に
内田ヘルベルト陽仁さん
(大学院工学研究科2014年度修了・総合研究大学院大学)


「南極という限られた環境でどんな体験が待っているか、今からワクワクしています」と笑顔で語る内田ヘルベルト陽仁さん。6月23日に発表された第59次南極地域観測隊の一員に選ばれた。

さまざまな分野の専門家73人からなる59次観測隊は今年11月に日本を出発。1年4カ月にわたって昭和基地に滞在して越冬観測を行う。内田さんはその中で、鏡写しのオーロラと呼ばれる現象の観測を担当。南極域と北極域のほぼ同じ緯度で似たようなオーロラが出現する不思議な現象が起きるメカニズムの解明を目指す。

子どものころから電子工作が好きで、いつしか雷やオーロラなど自然界の電気現象にも興味を持つようになっていった。理学と工学の2つの側面から電気について学べる環境を求めて、工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻に進学した。在学中は小型衛星の開発を目指す同学科の「衛星プロジェクト」や海洋調査研修船「望星丸」を使った「皆既日食観測プロジェクト」にも参加するなどキャンパスライフを満喫。そうした中、2012年に工学部の利根川豊教授らとノルウェーで見たオーロラは今も忘れられないという。「皆既日食のときもそうでしたが、映像で見るのとは全く違う圧倒的な迫力だった。何事も実際に経験しなければわからないことをあらためて実感しました」

その思いを原動力に、現在は観測隊参加に向けた訓練に取り組んでいる。「昭和基地は、人が生活するために必要なものがとてもコンパクトにまとまっている場所。それを自分たちで維持しながら生活することで、日本のあるべき社会の姿を自分なりに描けるようになるかもしれない。そうでなくてもすべてが未体験。こんな素晴らしい経験を積むチャンスを応援してくれたすべての人に感謝したい」

 
(写真)「オーロラを観測すると宇宙と地球の間でどのようにエネルギーがやりとりされているかがわかる。その謎を一つでも解明したい」