News:教育
2017/12/01 観光学部がシンポジウム
2017/11/01 グローカルフェスタを開催
2017/10/01 理学部・天体望遠鏡を導入
2017年12月1日号
観光学部がシンポジウム
訪日外国人旅行者増に向け
産官学の役割と方策を議論


観光学部主催のシンポジウム「『インバウンド6000万人時代に向けた提言』〜産官学が果たす役割と課題〜」が11月10日に代々木校舎で行われた。2030年までに訪日外国人旅行者を6000万人に増やすことを目指す政府目標実現に向けた方策を話し合う機会として、学校法人東海大学の建学75周年記念事業の一環で開かれたもの。約300人が参加した。

開式にあたっては、山田清志学長と観光庁の田村明比古長官があいさつ。田村長官は、「観光は日本経済を支える重要産業の一つ。東海大学には、人材育成と欧米に比べて遅れている学問的な理論研究を強化してほしい」と期待を述べた。

続いて、初代観光庁長官の本保芳明氏が講演。アジアの経済発展の恩恵を受けて訪日観光客が増えており、個人が何度も訪れ、訪問先も地方に分散する傾向が高まっている現状を紹介。「観光先進国になるためには、産官学のすべてが一流になり、世界のリーダーにならなければならない。また、日本の文化財には大きなポテンシャルがある。保存と活用を両立させる日本型ルールをつくるべき」と語った。

パネルディスカッションでは、(株)小西美術工藝社のデービッド・アトキンソン社長と(株)ANA総合研究所の岡田晃社長、旅館「澤の屋」の澤功館主、敬愛大学の廻洋子教授、観光学部の藤本祐司教授が登壇。観光学部の岩橋伸行学部長がコーディネーターを務め、観光地の情報発信が抱える課題や旅館の現場から見た訪日外国人の動向、空港発着枠拡大の必要性、訪日クルーズの課題と改善策などを議論した。

登壇者からは、「地域住民と協力し、魅力の発掘や発信を行える実践力を持った人材が必要」「観光客増加にはデメリットもある。それを乗り越えるためにも、観光産業の意義をより多くの国民が認知している社会にする必要がある」「産業の発展には、観光消費額の増加が欠かせない。日本人観光客を増やす方策も考えるべき」といった提言がなされた。

参加者からは、「観光産業に高い可能性がある一方、人材育成や受け入れ態勢の整備を通して、観光客増加に耐えられる社会をつくることが大切だと感じた」「幅広い視点から犂儻〞を考えるよい機会だった」との声が聞かれた。

 
(写真)パネルディスカッションでは企業の担当者や研究者らがそれぞれの立場からインバウンド観光の課題などについて意見を交わした