News:学生
2018年12月1日号
大船渡市泊地区の遊歩道「結の道」を整備 
【3.11生活復興支援プロジェクト】
高台と海側の地区を結ぶ

チャレンジセンター「3.11生活復興支援プロジェクト」が11月18日に、岩手県大船渡市三陸町越喜来泊地区で遊歩道「結の道」の第三期開通式を開催した。東日本大震災による津波で高台と漁港周辺に分断された集落を「結ぶ」ことで、住民の物理的、心理的な距離を縮めようという試み。学生たちは2016年8月から3年をかけて完成にこぎつけた。

同プロジェクトは、11年3月の東日本大震災発生直後から同地区に応急公民館を建設し、交流イベントの開催や復興まちづくりに積極的に協力。継続的に支援活動を展開してきた。「結の道」の整備もその活動の一環で、津波で家屋が流され、国の「防災集団移転促進事業」で高台に移転した新しい住宅地と海側のエリアを、津波到達ラインを目安にした道でつなぐもの。震災の記憶を次世代に継承するとともに、避難経路としても機能することを目指した。

一部既存のアスファルト道路を含む全長約800メートルの遊歩道のうち、16年の第一期事で高台側の約190メートルが開通。17年の第二期工事では港側の約250メートルを整備した。第三期は、今年8月20日から作業を開始。9月1日までの日程で、高台側の入り口から約160メートルで草むしりから掘削、転圧と作業し、砂利を敷いて完成させた。

開通式は全面開通を住民らに広く知らせようと企画され、当日はメンバー約10人が現地入り。高台側の入り口で泊区長の及川和義さんらがあいさつし、参加者全員でテープカットを実施した。その後、学生たちと住民が「結の道」を散策。震災以前の地区の思い出話を語ったり、サケが遡上する道沿いの泊川をのぞき込んだりしながらプロジェクトが15年に再建した集会所「結っ小屋」付近まで歩いた。及川さんは、「学生の皆さんは毎月、大船渡へと足を運んでくれて地域の復興に一役買ってくれています。道の完成はそのたまもの。住民のいこいの場となるように活用したい」と話す。

泊地区リーダーの杉山愛さん(政治経済学部3年)は、「大規模な工事は終わりましたが、今後は雑草の駆除などメンテナンスを続けていきます。震災後10年に向けて、住民の皆さんとの活動に取り組んでいきたい」と語っていた。

 
(写真上)参加者全員でテープカット。道の完成をともに祝った
(写真下)開通式後には地区で開かれた「食まつり」にも参加。住民と交流を深めた