News:教育
2018年12月1日号
経産牛の付加価値を見出す
【農学部】一般公開セミナーを開催

10月28日に熊本市のレストラン「イタリー亭」などで、一般公開セミナー「草原あか牛“eco beefASO”」が開催された。九州キャンパス教育活動支援プログラムの採択を受けて今年度から実施されている「東海大学開発『草原あか牛“eco beef”』生産技術の体系的運営による地域貢献を課題としたPA型教育による社会実践力の育成」の一環。

一般的に牛肉としての評価が低い子育てを終えた母牛(経産牛)の付加価値を見出そうと企画されたもの。農学部の学生や教職員、県内外の農家や百貨店のバイーら約60人が参加した。

はじめに、プログラムに参加している梅崎世成さん(農学部3年)と角田充さん(同)が、春から秋にかけて阿蘇地域に広がる野草地で放牧し、冬の間は牛舎で草飼料を多めに与えるeco beefの育て方を紹介。これによって阿蘇地域の草原も維持できることや、日本が輸入飼料に頼っている現状も解説した。

続いて、精肉の加工・販売を行う(株)サカエヤ代表取締役社長の新保吉伸氏が、経産牛を牛肉として利用するための熟成技術を解説。リストランテ・ミヤモトオーナーシェフの宮本健真氏が、赤身肉のおいしさを引き出す調理法を紹介し、実際に参加者にふるまった=下写真。

学生を指導する農学部の樫村敦講師は、「一般的に赤身肉や経産牛の肉は安く取引されていますが、このような新しい価値観で評価していくことが、農家のためだけでなく、風土に合った持続可能な畜産のためには必要だと思います」と語った。

 
(写真)eco beafの育て方を説明。今後は認定制度の確立なども目指す。